鏡の中に自称双子が住んでいる件。 【創作】

双子の兄𓈒𓏸𓐍 𓇢 ページ32

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＿＿＿それは、ただの破片一つ分。




ぽろん、ぽろろん、とハープを弾いていると、ルインは寝ていた。
ルインはボクの双子の弟で、緑色の輝く瞳にさらりと緑の強い髪をしている。
緑と銀の混ざったような髪色はフォレスト家の象徴だ。

よく似ていると言われるけど、見慣れてくると全然違うように見える。
ボクの瞳は銀色だし、髪色もボクの方が銀の色が強い。

「二人きりになっちゃったみたいだね。」

僕の呟きになんて気付かないルインは、すやすやと眠っている。

「〜♪」

それから、もう少しだけハープを強いていた。
音が止まり、時が動き出したように、大樹にとまった鳥の鳴き声が部屋に響いた。

「あのね、ルイン…ボクは」

兵の叫び声がした。

「＿＿ｯ！？」

本家に何者かが入ってきたんだ。
でも、足音は数人...
ここに来るってことは当主達が狙い...

でも今は定期的に行われるミドルノヴァの管理をするためにミドルノヴァに行っているから当主は居ない、当主代理はもう避難している頃だな....

それは分かっていることだろうから、ってことはまだ未熟な次期当主のボクらが狙いか？

＿＿ルインに手出しはさせない。

何をしたいのかにもよるが、第一後継者となっているボクを狙った方がいいだろう。
どの道ボクが仕来りを成し遂げられるとは思えないから、ルインを守ることが最優先。
ボクを囮にすれば大丈夫だな。
鏡に映ったボクを見つめながら考える。

本家の中から追い出すのはほぼ不可能だから…ルインを安全なところに連れ出すのが一番だ。
ルインを連れて逃げることもできるけど、戦間になったら守り切れる自信がない。

とにかく状況を把握しに行かないと。
ボクはルインを起こさないよう、ハープを片手に持ち、そっと部屋を出た。
ルインの居る部屋は本家の中でも、かなりみつかりにくい仕様になっているから、すぐに戻れば大丈夫。
なにかあったら、"眠らせればいい"だけだ。

本家の中では電気を使ってはならない。
さっさと終わらせないと、明かりがなくなるな。
もし相手が火を使ったら、この街が森の中にあるようなものだから万が一火が移って仕舞えば、下手をしたらこの街が炭の集まりになる。


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それは、ただの破片一つ分。𓈒𓏸𓐍 𓇢→←教えてあげるよ𓈒𓏸𓐍 𓇢

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