教えてあげるよ𓈒𓏸𓐍 𓇢 ページ31
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「どういう＿＿」
どういう意味、そう聞く間も無く、兄さんは体を傾けた。
「おっと！」
見ると、侵入者がナイフを手に暴れ始めた。
「これでも優秀だって主には評価されてんでね！」
侵入者はそう言って兄さんにナイフを振る。
「そう、どうでもいいんだけど。」
ふんわりと視界の隅で何かが浮かぶ。
兄さんが廃墟の中に落ちている硝子をなんらかの方法で浮かべたようだった。
「ありがとう、君が雇われている確信が出来た。もう、消えていいよ。」
「消えていいって…兄さん何する気なの！？」
「ルイン、見ていなくていいよ。人が消えるところは見たくないでしょ？」
兄さんの瞳が、今まで見てきたどの兄さんよりも冷たく輝いていた。
「待って兄さん！！」
硝子の破片が優入者の方へ加速しながら近付く。
この距離から止めに行ったって間に合わない。
「手を出しちゃだめだ！！」
そう叫んでも、遅かった。
声が廃墟に響いた頃にはもう、そこに侵入者の姿はなかった。
「ふぅ〜、よし、今頃本家は大騒ぎだねっ☆」
＿＿ん？
「は、え、どういうこと？」
「ビックリしちゃったよね、ごめんねルイン。一回水の街に行こうとその扉の中に入ったことがあるでしょ？」
そう言って兄さんは廃墟の端っこにある小さな扉を指差した。
「え、うん。」
「その時と一緒だよ、僕の決めた目的地に行ってもらったの」
なるほど、全く意味がわからない。
「とにかく、あの人は無事だよ！大丈夫！」
パチン、と兄さんは手を叩いてにっこりと笑った。
そして、僕が気になっていたことを口にした。
「次期当主にはなれなかったんだよって、言ったでしょ？なんでか教えてあげるよ、どの道ルインには話す気でいたんだ。」
傾きはじめた太陽が、僕と兄さんの、緑と銀の混ざった髪を照らしていた。
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ぱるるる - 最近読めてなかったんですが、やっぱいつみても面白いです…！！ (9月17日 14時) (
レス) @page50 id: 4033a3da89 (このIDを非表示/違反報告)
ちょうれもん🦋 - 久しぶりに読みに来たら、たくさんのお話が出ていて、とても面白かったです。初登場のエメラルドちゃん(？)ツンデレなんでしょうか、とてもかわいいですね！！これからも頑張ってください！！ (7月21日 17時) (レス) id: 9043ebb7d6 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるるる - 最近低速やら没収やらでなかなか読めてなかったんですが、本当に素晴らしい作品です！(by教祖) (7月21日 9時) (レス) @page47 id: 4033a3da89 (このIDを非表示/違反報告)
Izana ハル - 初めて読ませていただきました！とても面白いです！(by入信者) (7月4日 22時) (レス) @page3 id: e32158e589 (このIDを非表示/違反報告)
夜空と小瓶 - 毎日投稿、ありがとうございます！！いつも楽しみにしています。これからも頑張ってください！！ (7月4日 12時) (レス) id: e2aa629c09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透明な炭酸水 | 作成日時：2023年5月28日 21時
