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五葉 ページ6

返事をした後、少しでも気分を明るいものにしたいと言葉を続ける。


誰もが同じく、気まずい雰囲気は苦手なものだ。



「そっか〜!いよいよモリアーティのご両親に結婚のご挨拶か!緊張するな〜!ドキドキが収まらないや!」





いや、ドキドキしてるよ本当に。


「ぷっ…なんでそうなるんだよ、バーカ」




あははと笑いながら、再び歩き出すモリアーティ。






先を歩く彼の顔は見えないが、

その声から彼が笑顔になった事が分かり安堵する。




やっぱり、モリアーティは笑顔が一番だよね





「流石に冗談だよ、まずはお付き合いからだよね!」


「そこかよ!大体A、自分の恰好見てから言えよなー」




バッと振り返り呆れ顔でつっこむモリアーティに言われハッとする。






そうだった、今の自分は男装しているのだ。






「ごめんモリアーティ!確かにこれじゃモリアーティがそっちの人に…」


「俺にそっち系の趣味はない」



棒読みだけど楽しそうだ。

モリアーティの用事はこれだけだろうか。




「うんうん、理解した、大丈夫だよモリアーティ、


君がどんな人だろうとどんな家系だろうと僕はモリアーティを愛してるよっ!」

抜け道の入口に入る手前で私は足を止め、


じゃ、時間も時間だし、今日はこれで!と別れを告げようとした。









そう、告げようとした。


「ねぇA、俺の家に遊びに来ない?今日は俺の家に泊まっていきなよ」


妹も紹介したいしさ!ね?




首を傾げわざとらしく可愛い素振りを見せてくる。


私が断らないことも見越しているのだ、


流石の私もそれは断れる。



こ、断っ……




し、仕方ないなよね!モリアーティから誘ってきたんだもんね!


私にとってウエストは苦手な場所でしかないが



モリアーティにこうも可愛くお願いされてしまっては、優先度だって



モリアーティ>>ウエストになってしまう。

あの笑顔を見れば私の中の天秤はすべてモリアーティにガシャンと傾いてしまうのだ。





「うん、わかった!じゃあせっかくだし、たまには僕も女の子になろうかな!」






ウエストへ行かなきゃいけないうえにモリアーティのご家族に会うのだ


流石に男装のままでは失礼というものだろう





それに、私も今日はうちへ帰らなくちゃいけなかった。



実家へは男装では帰れないのだ。









ま、結局今日は帰らないけどね!



だって、モリアーティの家にお呼ばれからのお泊りだもん!!!

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ユナ(プロフ) - 更新楽しみにしています (2020年6月2日 19時) (レス) id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - 歌舞伎町シャーロックの小説があって凄く嬉しいです…!無理をしないで更新頑張ってください! (2020年3月28日 2時) (レス) id: f31585a7f8 (このIDを非表示/違反報告)
真夏の夜(プロフ) - 更新を楽しみにしています(^^) (2020年3月21日 2時) (レス) id: 1160d728c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜の木 | 作成日時:2020年3月15日 1時

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