わからない ページ13
『A！！今度タピオカ！！めっちゃ重かったぞ！照』
我が目を疑った。
「えっ？！あたし照に抱えられて帰ってきたってこと？！」
宮「さぁ…抱えられてたかは知らないけど、照が迎えに行ったみたいだね」
「む、迎えに行ったって、なんで？！うわーあたし何やってんだ……！」
二日酔いのしんどさも吹っ飛ぶくらい、驚いた。
まさか、照に面倒を見させたなんて。
もし誰かに迎えにきてもらっていたとしたら、それはなべしょだろうと思ってた。
だてさんは頭を抱えるあたしを見て、他人事みたいに呑気に笑ってる。
「なべしょじゃなくて……照……嘘でしょ…」
宮「はい、お茶漬け。簡単なものでごめんね」
コトリと軽い音を立てて、湯気の立つ茶碗がテーブルに置かれた。二日酔いには最高すぎる。
見上げただてさんは、やっぱり人の気も知らないで楽しそうに笑っていて、少し憎らしい。
「超最高…だてさんありがとう……いただきます」
宮「はい、召し上がれ」
だてさんはあたしの向かいに座って、マグカップを持ちながら、ニコニコとあたしを見つめている。
それに若干の食べづらさを感じながらも、お茶漬けの魅惑には勝てない。一口運んだら、二日酔いの体に染み渡った。最高だよだてさん。
「……だてさん、あたしが食べてるとこ、そんな面白い？」
あまりにも穏やかに笑顔を崩さないもんだから、気になって聞いてみた。さすがに見つめられ続けて気まずかったのもある。
宮「ん？いーや、なんか俺たちも変わったなぁって思って」
「変わった？」
宮「うん。まぁ、こっちの話」
「えー、なにそれ！あたしは仲間はずれなの？」
宮「違うよ、ただ男どうしならではの世界もあるからね」
「うーわ疎外感。近々出て行きます…」
宮「なに言ってんのww」
しばらく他愛もない会話をして、お茶漬けをすっかり食べ終わる頃。だてさんは、少し声をひそめるようにして、あたしに問いかけた。
宮「……ねぇ、Aちゃん。最近の翔太のこと、どう思う？」
それはなんの脈絡もなくて。
意図もわからなくて。
"最近の翔太"ってそもそも、なんのことなんだろう。
意味がわからないながらも、そういえばこの2週間くらい、なべしょとろくに会話をしていなかったことに気づいた。
バイト後の帰り道の電話も、メッセージを送るだけのことも増えたし、なべしょに予定があって電話をできないことも増えていた。
でもこの時のあたしは、そんなこと、大したことないって、思い込んでいたんだ。
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しょぴお - このお話すごく好きでした。今まで更新お疲れ様です。ずっと読んでました。笑 お話の終わり方がすごい、いい感じですね。このお話大好きです。 (2019年5月31日 19時) (
レス) id: d08dff729e (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - 続編待ってます。 (2019年5月30日 11時) (レス) id: f9aa5203aa (このIDを非表示/違反報告)
Momanao(プロフ) - 続編、楽しみにしてます！なんか...嵐が吹き荒れる予感が... (2019年5月16日 1時) (レス) id: a8ed6fc393 (このIDを非表示/違反報告)
しょぴお - 話を読んでて泣きそうになった…。いや、泣く笑 (2019年5月14日 22時) (レス) id: d08dff729e (このIDを非表示/違反報告)
ミックスジュース(プロフ) - なべしょに頑張って欲しい！この作品大好きです！！これからも頑張って下さい！楽しみしています(^○^) (2019年5月14日 20時) (レス) id: 6b8cfc92fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかゆ
| 作成日時：2019年2月1日 14時
