バイト:I ページ3
深「こんなとこで働いてたら、体壊すだろ…」
岩「ああ、初めて入ったけど、想像以上だった」
深「客も、なんていうか、治安悪かった……」
数秒前を思い出して、うんざりとする。
あんなとこ、10分でもいたら頭が痛くなりそうだ。
時給がいいわけだ。俺は死んでもこんなとこで働きたくない。
深「……やっぱ帰る？」
岩「……そうだな。Aには、黙っとくか」
深「うん。見つからないうちに……」
「えっ、えっ？！照くん？ふっかも！！」
こういう時って、こうなるんだよな。
聞きなれた声に振り返れば、これでもかってくらい嬉しそうに笑う、Aがいた。
深「……見つかったな」
岩「…タイミング悪いわ」
「えーーっなんでいるの？！打ちにきたの？てか、あたしゴミ捨て終わったら休憩入るから、ちょっと待っててよ！」
Aは、店前のゴミ箱を掃除しに来たようだった。本当、ナイスというかバッドというか、な、タイミングだ。
Aは、普段はおろしている髪を、緩く高い位置で結んでいる。
白いワイシャツは、体に沿ってピッタリとした形で、ボタンが2つほどあいている。
下はプリーツの入った黒いスカート。その短さにビックリする。まるで今時の女子高生みたいに短い。ふくらはぎあたりまでの黒いくつ下に、黒い革靴。
おい、A、お前こんな格好で働いてるのかよ。
そんな短いスカートで、あろうことか、平然と前屈の体制でゴミを拾おうとするもんだから。
岩「っ、おい！」
思わずその背後に回り込んで、壁になった。
「へっ？なに？」
岩「なにって……お前なぁ」
まるで無意識で、無自覚だ！
危なっかしくて、見ていられない。
「あ、そうだ。あのね、うちの事務所おいでよ！休憩30分あるんだけど、友達なら出入り自由だから！」
深「えっ？いやいやまずいでしょ」
「まずくないのよそれが！みんなやってるから！とりあえずゴミ捨ててくるから、もうちょいここで待ってて！」
深「みんなやってるって、それダメなんじゃん」
ニコニコ笑って走っていくAには、ふっかの声は届かない。
岩「……しゃーない。とりあえずA待つしかないか」
真夏の太陽の下、変な気分の俺とふっか。
Aの、知らなかった一面を見たときになる、この変な気持ち。
これは一体なんなんだろうな。
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すずの(プロフ) - しょっぴーしんどみが深いです！ (2019年5月5日 2時) (
レス) id: 0281d1cc7e (このIDを非表示/違反報告)
もやし(プロフ) - 改めて最初から読み直しました！！しょっぴーが切ない…。しょっぴー頑張れ！！笑 (2019年1月25日 1時) (レス) id: e09021bb44 (このIDを非表示/違反報告)
とみちゃん(プロフ) - あなたの紡ぐ文章が読めて嬉しいです、応援してます。 (2019年1月25日 1時) (レス) id: df9c0b9860 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 最近は更新が毎日あって寝る前の楽しみになっています！無理せず頑張ってください！本当に文章やストーリーがお上手で感動します（；＿；） (2019年1月24日 1時) (レス) id: 32bd2067cf (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこけし(プロフ) - 阿部担だけど、なべがものすごく気になってしまいます…(笑) 物語もいよいよ佳境ですが、メンバー目線もっと読みたいです♪ 更新無理せず頑張って下さい(*´∀｀*) (2019年1月23日 17時) (携帯から) (レス) id: b63c0386f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかゆ
| 作成日時：2018年12月18日 4時
