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『…………』
気まずい。
目の前には優雅に紅茶を飲むマクゴナガル先生。
先程ハリーを見送ってから自室に戻ろうとしたところ、先生にお茶に誘われたのだ。
カチャ、とティーカップを置いて僕を見る先生。
厳しい顔をしているかと思ったら、案外優しい笑みを湛えていた。
「さて、ポップルウェル先生。
私があなたをお茶に誘ったのには理由があります」
『午前中のハリー達の遅刻についてでしょうか……』
「それはついでです」
『ついで？』
「最近、あまり元気がなさそうでしたから。
少し気になりましてね」
また紅茶に口をつける先生。
きっと僕は今、なんともマヌケな顔をしている事だろう。
『僕は………その、いつも通りですが』
「ふふ、そうは見えませんがね」
先生は確信を持った瞳で訴えかけてくる。
心拍数が上がった気がした。
「………ハリーポッターの入学で、ジェームズポッターとリリーポッターの事を思い出すのは仕方の無いことでしょう。
最近あまり眠れていないのではありませんか？」
『……………』
「あなたは昔から溜め込みやすい性格ですからね。
そして、その事に自分では気づかない」
あなたは自分の事に関して、とても無頓着ですから。と困ったように眉を下げた。
『ご心配おかけしました、先生。
僕なら大丈夫です』
なんでもない様に返す。上手く、笑えているだろうか。
「…………忘れろというのは無理な話でしょう。
あなたが何よりも自分を責めている事はわかっていますが……。
ハリーには伝えても良いのではないですか？」
あなたが二人の親友であることを。と先生は言う。
そんなの………
『僕には……親友を名乗る資格など……ありません』
目の前に置かれたティーカップの中で、酷い顔をした自分と目が合った。
「………A」
『ハリーの事は必ず守ります。
ですが、僕には彼に………ハリーに両親との関係を話す勇気が……まだないんです』
きっとこの臆病さが、僕がグリフィンドールに選ばれなかった最大の理由なのだろう。
「そうですか……。
ですが、彼等はきっと……あなたとハリーが素晴らしい関係になる事を望んでいるはずです」
それをわかってあげなさい。
『………』
先生の諭す様な声を聞きながら、少し冷めた紅茶に口をつけた。
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わさび(プロフ) - ぴうさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！一気読み！？あ、あまりご無理なさらずに！！！ (5月22日 22時) (
レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
ぴう(プロフ) - うぁぁ、タイプだぁぁ面白いです！これから一気読みします！ (5月20日 18時) (レス) id: c288b38476 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - 龍さん» わぁぁぁ！ありがとうございます！！そう言っていただけてとても嬉しいです！！ (2022年8月22日 22時) (レス) @page42 id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
龍(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！続き楽しみにしています！ (2022年8月22日 20時) (レス) @page43 id: c13f564568 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび | 作成日時：2022年8月1日 22時
