2001に死者の帰還を (ページ34)

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171話:ショートカットページ34

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『アバッキオ』

ア「あ？」

『私達ってラグーン号を借りたわよね。
ミスタが４はダメっていうからブチャラティが2号を借りてくれたの』

ア「それがなんなんだ？」

『うーん……でもね？ほら見て、おかしいのよ』

私の助言から船の番号を見たアバッキオは顔をしかめた。

ア「おいブチャラティ、借りた船の番号は間違いなく２番なのか？」

ブ「間違いなく２番だ」

面倒なのよね。
六億円をペリーコロさんに渡すまでは戦いたくないの。
無駄な戦闘は疲れるし。

『ブチャラティ。あんたが何をしたくてこの船に私達を乗せたのかは分からないけど、どうやら良くない事が起こってるみたいだよ』

ア「借りた船の番号とこの船の番号がちげぇ」

ブ「……噂を聞き付けていたか……思ったより早いな」

『敵がいるなら誰かが襲われる前に手を打とう』

ブチャラティは頷き、敵を探すためにジッパーで床を開けた。
もちろん中には誰もいないし船上にも人はいない。
そのまま船底に穴を開けよう、と考えがあることを伝えればブチャラティはその通りに行動してくれた。
船底に穴があいて船が少しずつ沈み始める。
その光景を見て皆は焦っているがどうやら船の異常に気づいたみたいね。

ブ「船は、２隻あったのかｯ！」

『やっぱり、ヨットの上にもう１隻のヨットを薄っぺらに被せてたんだよ。
さぁ、敵さん。出ておいでよ』

これでだいぶショートカットできたわね。
「Aすげー！！」と抱きついてきたナランチャを受け止めると船の陰からヤツが現れた。
そ、マリオ・ズッケェロ。

ズ「クソ……まだ何の情報も得てねーっつーのによぉ…」

ナ「どーするコイツ？口止めして船から降ろす？
それとも殺す？」

ジョ「コイツ仲間がいるんじゃあないですか？
単独で乗り込んで情報を聞き出そうとしていたのでは」

ナ「絶対そうだぜ！尋問しようよブチャラティ」

ブ「そうだな、捕らえよう」

残念だけどズッケェロ、情報なし、見せ場なしよ。

私達はズッケェロを囲んだ。

……逃げ場もなし、ね。