2001に死者の帰還を (ページ3)

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140話:一月の願いページ3

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〈鏖殺のあと、冷たくなった妻を抱えて雪山に向かった一月は二人きり、吹雪の中倒れるまで歩き続けます。転がる岩に体を傷つけられても積もる雪に足をとられてもただ必死に妻が生き返ることを願いながら。ですがそんな奇跡など起こるはずもありません。なぜならこれは運命だから。
リカーラも、運命に翻弄されるただの人間に過ぎないのです。

そうでしょう？A、貴方だって運命を壊すという運命の元生きているのですから〉

〈……そして、一月は自害しました。
死の直前でさえ、彼は言っていた。

過去に戻りたい、全てをやり直したい、と。

吹雪の中歩き続けていた時、彼の体を傷つけた岩の中に……スタンドを発現させるウイルスが付着した岩がありました、貴方がポルナレフから聞いたあの岩と同じものです。
こうして一月はスタンドを得ました。
そしてあまりにも強すぎるその願望が私を生んだ。
そう……貴方がつけてくださった名前の通り、私の能力は死に戻りなのです。

過去に戻った一月は手に入れた力を使って運命を変えようとします。けれど、それは貴方も知っている通り決して簡単なことではなかった〉

『…ま、待って……貴方も知っている通りって……私も過去に戻ったことがあるの…？』

〈はい、ありますよ。
…では、少しだけこれまでの貴方を見せましょうか〉