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承「そうだ、思い出した。１つ聞き忘れていたんだが婆さんよ」
婆「あっ！」
ドンｯ！と大きな音を立ててお婆さんが転んでしまった。
『やだ、お婆さん大丈夫！？怪我してない！？』
承「待ちなA。
婆さん、急に転んだりしてどうした……何かにつまづいたかい」
婆「あっ、あっ……危ねぇｯ！」
承「おぉ、ホントに危ねぇなぁ。ハサミなんか持って転ぶとは、大事故にならなくてよかったぜ。よかったよかった」
『……？』
承「転んだまんまですまねーが質問を続けさせてくれ。
今どうしてオレの名を〈承太郎〉と呼んだ？１度も名乗ってないし誰もオレの名をあんたの前で呼んでないのによ。
それを聞きてぇんだ。なぁ答えてくれ、子供の頃〈刑事コロンボ〉が好きだったせいか細かいことが気になると夜も眠れねぇ」
婆「な……何を疑っているんですかァ。宿帳ですよぉ〜〜っ。
宿帳にさっき１人ずつ自分の名をお書きになったじゃあありませぬか。
ゴホッゴホッ、むせるなぁ〜。
ジョセフ・ジョースターさん、
花京院典明さん、
ジャン・ピエール・ポルナレフさん、
A・サンドラさん、
そして空条承太郎ってねぇぇぇ〜〜っ」
承「ほぅ、宿帳ってもしかするとこれのことか」
婆「……あっ」
その宿帳には〈空条承太郎〉ではなく、〈空条Q太郎〉と書いてあったのだ！
承「何処にも〈承太郎〉なんて書いてねーぜ。最初に会ったとき、ジョースターさんと呼んだときから怪しいと思っていたのさ。皆にもおれの名は呼ぶなと言っておいた。
…なのにおれの名を知ってるってことは…」
『…お婆さん……』
承「とぼけてんじゃあねぇ、もうスタンド使いの追手ということがバレてんだよババア。
さぁどうした、あんたのスタンドを見せてこないのか」
穏やかだったお婆さんの雰囲気が、
変わったーーーーー
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作者名：胡蝶 | 作成日時：2020年7月25日 15時
