【イナGO】星の光に導かれて【HR】 (ページ44)

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43話 -雪村Side- ページ44

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雪村『お前は…?』

A『私は白星Aです、今日からサッカー部に入ることになりました』

雪村『…はぁ?』

俺はにこっと微笑む女を見れば、思わず眉を寄せて「何言ってんだ」と思った。

そう思った時に、「彼女が言ってることは本当だよ」って声を掛けられた。

振り向くと白髪の見知らぬ男性が立っていた。

吹雪『それにキミ、凄いシュートを打つね』

男性はにこっと微笑んだ。

それから数日後に、俺は白星と名乗る女と吹雪と名乗る男性と一緒にサッカーの練習をすることとなった。

最初は、「コイツは女だし弱いだろ」って思って正直嘗めてた。

でもそんなことは全然無くて、俺の僅かな隙を衝かれて俺からあっさりとボールを奪った。

雪村『嘘、ボール取られるなんて…』

A『先輩、私が女だからって嘗めてました…?』

そうやって苦笑いする白星を見て悔しく思うと、「もう一回だ！」と言って何度も繰り返してボールを奪われないようにキープした。

それから数分後、俺はやっと白星を抜いてゴールに向かってシュートを決めることが出来た。

A『あっ…』

雪村『よし! 白星に勝った!!』

A『ふふっ、流石です、雪村先輩っ』

白星はにこっと微笑んだ。

さっき見た時は何にも思ってなかったのに、よく見ると可愛いな…とか意識し始めて、思わず顔が熱くなって顔を逸らしてしまった。

そして休憩に入り、俺は水筒に入ってた温かいお茶を二つの紙コップに注いで白星と吹雪に渡した。

雪村『吹雪センパイ』

吹雪『何だい?』

俺は吹雪さんのことを吹雪センパイと呼ぶようにした。

吹雪センパイはお茶を飲みながら俺の話を聞いてくれる。

雪村『俺、こんな雪の中…真剣に練習に付き合ってくれた人は、今まで居なかったです。俺、もっと強くなりたいです!』

そう述べると、吹雪センパイは頷いてくれた。

すると隣から「熱っ」と声が漏れた。隣を見ると舌を出しながら片目を閉じて顔を歪ませていた白星。

どうやら舌を火傷したらしい。

雪村『あ、悪いっ…熱かったよな!?』

A『だ、大丈夫ですっ、私猫舌で…』

白星は恥ずかしいのか、頬を赤らめながら人差し指の指先で頬をぽりぽりと掻いていた。

そんな白星を見て、凄く可愛い…とか思った。

その後も練習をして当たりが暗くなって、練習を切り上げることになった。

雪村『今日はありがとうございました! 吹雪センパイ…それに…"姉さん"!』

A『ね、姉さん?』

そう、俺は白星のことを"姉さん"と呼ぶことに決めたんだ。

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