花が咲く頃に【wrwrd】 (ページ24)

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「おはよ、シャオロン」

翌日、私はいつも通り挨拶をした。

「A、おはよ、、、って、お前髪が！！」
『さっぱりしたやろ。似合うてる？』

シャオロンが驚くのも当然。
私は腰まであった髪をばっさり切ってショートにしたのだ。

少しでも、シャオロンの目に留まるように。

そりゃ似合ってるけど、と言ってはいるもののあまりこっちは見てくれない。
やっぱ興味なかったよね…

「でもこんな急にばっさり切るなんて珍しない？失恋でもしたん？」

図星を突くような問いに思わず黙ってしまう。
シャオロンは慌てて、ほんまやったらごめん、まじこん！と弁解をしてきたけど焦っているその姿に思わず笑いが込み上げて来た。

『あはは、全然大丈夫やて。なんとなくやし。』
「Aはなんとなくが多いよな。でも俺、Aがなんとなくで動くような奴じゃないって知ってんねんで。」

急に雰囲気を変えて喋ってくるこの男。
訳が分からずにいると、続けて喋った。

「俺な、ずっとAのこと好きやったんや。Aのこと、彼女にしてもええ？」

は、何言うてんのこの人、？

まるで私が好きだって事を知ってるかのような告白の仕方に驚きを隠せない。
しかも子犬のような目でこっちを見るもんだから思わず、顔も赤くなるのがわかる。そして、

『私も、ずっと好きでした。』

返事をしてしまったんだ。

シャオロンはほんま？ほんまやんな！と嬉しそうな様子で抱きついてきたが、私はまだ納得が出来てない。

『な、なあ、なんでそんな自信満々に告白できたん？』
「だってAに気になって貰えるように色々したからな。」

まさか、髪の話も、親友とのことも、全部、全部、演技だったって言うの、？

『じゃあ私の切った髪も、意味なかったの…』
「ごめんな、髪切るの勇気いるやろうに。」
『お詫びとして、髪伸びるまでずっと一緒に居てくれる？』

ちょっと図々しいかもしれんけど、これくらい許して欲しい。

「当たり前やろ。髪伸びてからも一緒に決まっとる。今までもせやったしな。」

さぞ当然かのように言うシャオロン。
ふと、顔を見ると真っ赤になっていた。

やっぱりシャオロンはシャオロンだ。

そして赤面しながら続けた言葉。
これは演技じゃなく、紛れもない本物の言葉。

「好きや、A。」

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