決意 ページ18
目線:琥珀
実家に帰ってきた。久々の我家は、なぜか
大きく見えて、まがまがしく感じた。
琥珀「ただいま〜。」
男「「お帰りなさいませ。若！」」
家に入ると、数人のガタイの良い男達が
俺を出迎えてくれた。
琥珀「親父は何処や？様体は？」
鉋「旦那は自室に戻っています。今は落ち着いて
横になっています。」
琥珀「そうか…おおきにな、鉋(カンナ)。」
俺は親父の付きの鉋にそう言い、親父の
部屋に歩いて行った。
ー父親の部屋…
琥珀「親父、戻ったで。」
親父「おぉ、◼◼…よく来たな…そこに座れ…」
琥珀「おう…」
親父に言われるままに、俺はソファーに座った。
黒くフカフカした大きなソファーには、所々
赤黒い箇所があった。
琥珀「んで、なんの用や？体は大丈夫なんか？」
親父「あぁ、咳も大分落ち着いてきた。だが、
医者からはもう長くはないと言われた…」
琥珀「…そうか…」
親父「◼◼、今日何故お前をここに呼んだのか、
分かっているだろう？…」
琥珀「…当主を継げとか言うんか？…」
親父「そうや…勿論やりたいことはやってええ。
だが、俺の命ももう終わる。アイツの後を
追うみてぇな感じになったなぁ…」
琥珀「…俺は、親父の期待に応えるようなことは
何にもできへん…喧嘩して相手をボコっても、
どうしても慈悲の心が湧いてまう…」
そう、俺の親父は誰もが恐れる極悪非道の
極道だ…そんなのに俺がなれる訳ないのは
親父も知ってるはずやろ…
親父「◼◼、それでええんや…お前は俺と違う。
俺がそんな奴やったとしても、お前は
優しいやろ？それを武器にしたらええ。
せやから◼◼…どうか俺の願いをきいてくれ…
糞親父からの最後のワガママや…頼む！…」
プライドの高い親父が、俺に深々と頭を下げた。
俺もはよ決めなあかんなぁ…
琥珀「…分かった。分かったから顔上げて。
その代わり、俺も頼みがある。」
親父「…なんや？…」
琥珀「…長生きしてぇや…親父？…」
親父「…ウッ、ウゥ…すまん、すまんなぁ◼◼…」
琥珀「…」
親父の嗚咽を背中に、俺はその部屋を出ていった。
扉を閉めると、俺も壁にもたれて泣いてしまった…
琥珀「…！？、バカ…バカ！！親父のバカ！！
なんであんなこと言うんや！！長くないとか！！
あんの糞親父！！ホンマにバカバカバカ！！(泣)」
ホンマ、なんで今なん？…
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彼岸花 - NEO GEOさん» ありがとうございます！実は私も藍ちゃんは推しの中に入っていて、それで書かせてもらいました。後々キャラも増えていく予定なので、ほんとルーズリーフですがよかったら楽しんでいって下さい！ (2020年4月15日 21時) (
レス) id: 78d72db066 (このIDを非表示/違反報告)
NEO GEO(プロフ) - 読みやすくて、琥珀君のキャラとかもしっかりとしていて、好きです！個人的に藍くんも推しの中に入っているので、同居人って言う設定が美味しかったです。 (2020年4月8日 7時) (レス) id: 94d0f86dbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花 | 作者ホームページ：http://hgnk
作成日時：2020年3月13日 20時
