【自然に満ちたこの地で】白菊たちは何を見る。【本編】 (ページ9)

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9.で、結局どうするの？【ネリ】ページ9

『……で、結局どうするのよ？』
「どうしよっか！？」

　スマホロトムに移った呆れ顔をしてるソニアを見ながらネリはあっけらかんと笑いながらそう言った。
　ソニアは大きくため息を付くとネリはあはは……と目を反らしながら笑い始めた。

──結局なにも考えてないじゃない……。

　ソニアはそう思った。無計画なネリに頭を抱えながらこう言った。
「一旦帰ってきたら？チャンピオンにも会えたんでしょ？」
「んー……まぁ、会えたね！バトルもした！」
　そう言うとソニアは“また”かと言わんかぎりの本日二回目である大きなため息を付いた。

『ため息を付くと幸せが逃げるぞ？』
『うっさい』
　画面外から最近ソニアの助手になったばかりのポップがツッコミを入れるとソニアはわかってるわアホ。と言わんかぎりのスピードで言い返してた。

「んー……でも、戻ってきちゃったら多分ワイルドエリアで長期ブートキャンプしちゃいそうだから止めとくー」
　ネリがそう言うとソニアはまぁ、そうか。と言うかのように頷いていた。
　ネリの長期ブートキャンプの長さは年単位なのだ。大会に出れないのは目に見えている。

『とりあえず、他の町に向かったら？』
「んー……そうするー。ミミッキュ(ミミル)それで良いかな？」
「ミキュ！」

足元にいたミミッキュ(ミミル)に確認を取るとネリは頷いた。
「じゃあ、そうします！ありかと！ソニアさん！」
『いいのよー。また何かあったら連絡ちょうだい？』
「はーい！では！」
そう言うとスマホロトムは通信を切った。ネリはミミッキュ(ミミル)を抱き上げ歩き始める。

「取り敢えず近くの町にいこう！再度しゅっぱーつ！」
「ミキュ！」

ネリは元気良く地面を蹴った。