独占欲強すぎ京女子

[*Desire to monopolize*63] ページ17

行ったか････



はぁ、緊張して全然眠れなかった



むしろいつ寝たふりだとバレないかと内心焦りまくった



でも取りあえず


『はぁ･･･助かった』


小声でそう呟くとホッと胸をなでおろす



今心臓バクバク言ってた気がする。



ドキドキとかじゃなく


純粋にバレないかと緊張してたんだけど


ホント、心臓に悪い。


「あ、じゃあ俺は委員会の仕事があるんでこれで」


「またね赤葦くん！･･･あと、ここまで付き合ってくれてありがとう」


「はー･･･カップルの会話みたいに聞こえるんだけど


嫌味かな？嫌味なら今すぐ教室帰るか早退しなさい」


「先生、酷いですそれ」


誰がどう聞いたって


付き合ってる人とか好きな人同士の会話だよ



羨ましい。




赤葦が彼氏で




羨ましい




不器用で







ちょっと無愛想だけど優しくて









紳士で





あと少しお茶目で









たまに見せる感情の高ぶった表情が








最高にカッコイイ彼氏で









そんな赤葦に愛される新山さんが








本当は物凄く羨ましい。









でも私じゃダメなんだ









独占欲強いから








ちょっとの優しさに








すぐ反応しちゃうから









すぐ反応して自惚れて









私だけを好きになってくれればいいのにって









しょっちゅう思うことあるんだよ？









ホラ、まただ









諦めたいのに









諦めたいのに









君の笑う顔が今すぐ見たいって思ってる

[*Desire to monopolize*64]→←[*Desire to monopolize*62]

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す