Mondoと俺。3

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ついに大学を卒業し、来月から仕事に就くことになったA。本当は春休みを挟んで6月からでも良いらしいが、Aの目標は永住権を取ることなので、早く3年間の就業を終えたい。少しずつ条件をクリア出来るように努力するつもりだ。

卒業式1週間前に日本に帰り、1週間必修科目や韓国の大使館に申請する書類作成。Aはそれなりに忙がしい1週間を過ごした。それと日本で唯一と言っていい友達がひたすら絡んできたのも要因といえる。

『なぁなぁ、明日行くん？明後日やっけ。』

「明日。別にこっちに用ないし。」

先程から、うろちょろうろちょろと陽気をダダ漏れにしながら話しかけてくる。
Aは煙草片手に、スマホを弄りながら式までの時間を乗り切るつもりらしい。隣の友人がいなければ、もう少し穏やかな気持ちで式を迎えれたかもしれないが。

『えぇー、酷ない？俺と最後に遊び尽くすとか無いん。』

「別に…、それにこの一週間殆ど毎日飲みに行ったじゃん…。もう充分。」

『ぇえー。』

「……。」

ちなみに20歳を迎えてから煙草に手をつけ、1度電子タバコに切り替えたがmondoに「くさ、意味無いじゃん。」と言われてやめた。紙の方が溜まる。

『なー、じゃあさ、韓国遊びに行ってもえぇ？１回行ってみたかったんや。』

「むりー。」

『それぐらい良ーない？』

「やだー。あ、時間。」

そろそろ入場した方が良いだろう時間になったので室内に戻ることにする。後ろから着いてくるやつは未だ、行きたい行きたいとごねているが抑揚のない声で拒否している。返事をするあたりは、彼の優しさなのか。

『じゃあ、Aの気が向いた時でええから！別に半年後でもいいし。1年後でも。なー、それぐらいには俺に会いたなってるかもしれんやん。』

「んー、気が向いたら。」

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