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「じゃあ、頑張ってそれ混ぜてね」
運動部男子が2人もいれば、きっとすぐに完成するだろう。そう思い、私は卵、砂糖、薄力粉、牛乳を入れたボウルを渡す。
「はいよー」
「まかせろ」
「粉気がなくなったらチンして、また混ぜてね」
「カスタードだろこれ。やべー楽しみ」
ガシャガシャとボウルと泡立て器がぶつかる音を聞きながら、私はさっき買ったフルーツのヘタを取る。
今から作るのはカスタードパイだ。上にフルーツも乗せて、ちょっと豪華にする。
パイシートを使えばあっという間にできるため選ばれた。あとは、まぁ、なんとなくシュークリーム寄りだからだ。
パイシートを取り出し、伸ばして型を抜き、フォークで穴を開ける。
「こんな感じでどう？」
「お！すごい早い！……うん、いい感じ！」
花巻くんと松川くんが作ってくれたカスタードを搾り袋に入れて、パイ生地に流し込む。180度のオーブンに入れて、20分。
「カスタードパイ？」
「そう、フルーツも乗せて豪華にしよう」
「うまそ〜」
焼き上がるまでの時間、花巻くんと松川くんの話を聞いた。
男子バレー部は強いということ。
男子バレー部は毎週月曜日が休みだということ。
2人はレギュラーだということ。
もうすぐ大会があるということ。
たくさん話していたら、20分などあっという間だった。
焼き上がりを告げる音がオーブンから鳴り、いそいそとカスタードパイを取り出す。
「おおお〜〜」
3人の声が重なる。やばい、これは絶対美味しいやつだ。
各々好きなようにフルーツを乗せて、手を合わせる。
「いただきます」
本当は粗熱を取らなきゃいけないが、出来立て熱々を食べられるのは作った人の特権だろう。サクっと良い音を鳴らす。
「うっめえ！！！」
「おいし〜！」
「うま……」
3人で夢中になりながらカスタードパイを頬張る。これは良い出来だ。
うまいうまいと食べっぷりの良い2人を見て、私はひっそりとガッツポーズをした。
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綾鷹(プロフ) - しきしまさん» 読んでくださりありがとうございます！好きと言ってもらえてよかったです✨ (11月17日 17時) (
レス) id: 04a13cd35e (このIDを非表示/違反報告)
しきしま(プロフ) - とても面白かったです！最後、お相手が誰なのか分からないようにしているのもとても好きです🫶 (11月17日 17時) (レス) @page24 id: b9707e3599 (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - めいさん» 読んでくださりありがとうございます！いっぱい飲んでください！笑 (11月17日 16時) (レス) id: 04a13cd35e (このIDを非表示/違反報告)
めい - この小説見たらお腹すいちゃいました。。。牛乳飲むか。 (11月12日 20時) (レス) @page18 id: 16df366cc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾鷹 | 作成日時：2023年10月25日 22時
