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「家庭科室とか初めて入ったかも」
「それは嘘でしょ」
家庭科室特有の丸椅子に腰を掛ける松川くん。足長いな……と思いながら、準備を進める。
「何作るの」
「ふふふ……これです！」
ドン、と効果音が付くほど大袈裟な手振りで、ある機械を指差す。
「……なにコレ」
「ホットサンドメーカーだよ。前まで古いやつだったんだけど、新しいやつに買い替えたんだ」
最近新しくなったアレとは、ホットサンドメーカーのことである。私は食パンの上にマヨネーズとマスタードを塗り、その上にハムとチーズ、スライスした玉ねぎを乗せる。
「こっちは松川くんの分ね、好きなだけチーズ乗せていいよ」
「うわ、何それ最高じゃん」
いそいそと立ち上がる松川くんにチーズを渡し、松川くんの動向を見守る。
「おお、行くね〜」
「チーズは乗せれば乗せるだけ美味しいデショ」
「確かに」
私と松川くんの食パンを熱くなった鉄板の上に乗せて、思い切りサンドする。
いい具合に焼き目が着いたら取り出し、包丁で半分に切る。
切ったところからチーズが溢れ出し、2人で声をあげる。
「おおお〜〜〜」
ぐぅ、と腹の虫が鳴る。早く食べようと、お皿に移し松川くんと向かい合って座る。そして2人で手を合わせて、声をそろえる。
「いただきます」
熱々のホットサンドを両手で持ち、1番美味しい真ん中にかぶりつく。
チーズのまろやかさと玉ねぎのシャキシャキとした食感、瑞々しさ、ハムとマスタードの相性の良さに思わず声が出る。
「おいし〜！」
「うっま！チーズやべえ伸びる」
「わ、めっちゃ伸びてる」
松川くんは椅子から立ち上がって、チーズがどこまで伸びるか挑戦していた。大人っぽいけどやっぱ男子だなと思い、クスリと笑みが溢れた。
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綾鷹(プロフ) - しきしまさん» 読んでくださりありがとうございます！好きと言ってもらえてよかったです✨ (11月17日 17時) (
レス) id: 04a13cd35e (このIDを非表示/違反報告)
しきしま(プロフ) - とても面白かったです！最後、お相手が誰なのか分からないようにしているのもとても好きです🫶 (11月17日 17時) (レス) @page24 id: b9707e3599 (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - めいさん» 読んでくださりありがとうございます！いっぱい飲んでください！笑 (11月17日 16時) (レス) id: 04a13cd35e (このIDを非表示/違反報告)
めい - この小説見たらお腹すいちゃいました。。。牛乳飲むか。 (11月12日 20時) (レス) @page18 id: 16df366cc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾鷹 | 作成日時：2023年10月25日 22時
