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ピピピ
体温計が鳴ると、すぐにるぅとが私の脇からそれを取り出す。
「37.8度…やっぱり熱ある。平熱35.7度なんだからまあまああるよ。」
「え、何で平熱そんな細かく知ってるの…」
「莉犬、Aちゃん部屋連れてって。僕準備したら行くから」
「はいよー」
私の質問は無視して莉犬にテキパキと指示を出するぅと。
本当に年下かな…?しっかりしていらっしゃる。だが今その過保護はいらない。
「ほら行くよ、おんぶするから」
『えぇ大丈夫だよ、マスクして移さないようにするから』
「そういう問題じゃないの!」
私は部屋で寝てるのが苦手だ。
だってそんなに辛くないから、ただ寝てるのは退屈すぎるのだ。
「しょうがないなぁ」
私が渋っていると、痺れを切らした莉犬が私を抱えて歩き出した。
私より小さいくせにどこにそんな力があるんだ…?
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部屋につくとベッドに降ろされ、これ以上駄々をこねて可愛い2人に迷惑をかけちゃうのは嫌だから渋々横になった。
すると莉犬が布団をかけてくれる。
それと同時にるぅとが入ってきた。
飲み物や冷えピタを持ってきてくれたらしい。
「とりあえず、冷えピタ貼ろう」
そう言って前髪をあげ、すぐに貼ってくれた。
「飲み物はここ置いておくよ。お腹空いてる?」
『空いてない』
「じゃあお昼になったらご飯食べて、それから薬飲みましょう」
「じゃあ戻るね」と言って部屋を出ていく2人の背中を見て、少し心細くなったけど、その気持ちは心にしまって目を閉じた。
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ガチャ、というドアが開く音で目が覚めた。
「あ、起こしちゃった?るぅとくんがお昼作ってくれたから…食べれそう?」
『うん、食べる』
リビングに行くために立とうとすると、急に目眩が襲ってきてふらつく。
「わっ、大丈夫?!おんぶするから」
今度は素直に莉犬の言葉に甘えることにして、おんぶしてもらいリビングまで行った。
椅子に座ると、テーブルには湯気をたてる美味しそうな卵粥が置かれていた。
「あ、Aちゃん。具合どう?お粥残してもいいから、食べて薬飲もう」
『ありがとう。…いただきます!』
風邪を引いた体には凄く美味しく感じ、るぅとが気を遣ってくれたのか普段より少し少な目に盛られた卵粥は全て食べられた。
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つばさ - とても楽しかったです (7月5日 6時) (レス) @page47 id: dd93105dfa (このIDを非表示/違反報告)
あや - 久々に観に来ました!何回見ても飽きないです!ここまでお疲れ様でした! (2022年8月15日 13時) (レス) id: 7e40220ef6 (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - 野菜さん» 申し訳ありません…。現在リクエストは締め切ってしまっていまして、この話は「骨折」で終了する予定なんです…。ですが、続編を作る予定ですので、少し先になってしまうかもしれませんがそちらで書かせて頂きたいと思います!リクエストありがとうございます…! (2020年1月12日 2時) (レス) id: c18b45fe4f (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - さきさん» わ〜凄くわかります!!あの眠くなっちゃう現象は何でしょうね…?やっぱり安心する声だからでしょうか…! (2020年1月12日 2時) (レス) id: c18b45fe4f (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - 海月さん» 温かいコメントありがとうございます…!少しずつですがこれからも頑張りますので読んでいただけたら嬉しいです。 (2020年1月12日 2時) (レス) id: c18b45fe4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もなか | 作成日時:2019年9月20日 0時