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8.二人の朝 ページ9

ジリリリリリリリリリリ…カチッ



(何だか懐かしい夢見たな…)

そんなことを考えながら目を覚ます。

(あれ…?何で触ってないのに目覚まし止まったんだろう)

不思議に思い少しだけ目線をあげる。

「…………………………?!」

寝起きで止まっていた思考が正常に働き始め、今の状況を理解する。

寝ているベッドの上、私の隣に莉犬くんがいるのだ。

莉犬くんとは付き合って1年、同棲してからも少し経つ。

“少しずつでいい”と言ってくれる彼に甘えて、未だに寝るのも別々。

何度か一緒に寝ようと誘おうかと考えたこともあった。
しかし、どうしても恥ずかしさが勝ってしまい彼にそれを言えたことがない。

それだというのにどうしてか、今私の目の前には確かに彼がいる。

驚きと、いきなり至近距離にいる恥ずかしさで動くことも何か言葉を発することも出来ずにいると…


急に彼に抱き寄せられた。


「おはよう」

「あっ…えっと、あの、莉犬くんっ…」

「ふふっ、今日もさくらは可愛いね」

「〜〜〜〜!」

心臓がバクバクいっているのが自分でも聞こえて更に恥ずかしさが増す。

(莉犬くんに聞こえてたら恥ずかしい…)

何も言えず抱き締められたまま思考回路が停止し固まっていると彼は体を離した。

「くふふっ、意地悪してごめんね?着替えておいで、朝ごはん食べよ」

特有の笑いかたでそう言って彼は部屋を出ていった。


彼が出ていったあとも、触れられた場所の熱がひかず、暫くその場から動くことが出来なかった。






(…………でもちょっと嬉しかったとか…絶対言えな い…!!)

9 (莉犬side)→←7



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もなか(プロフ) - ストーンさん» いえいえ、ありがとう!頑張るね…! (2019年9月17日 1時) (レス) id: 3ccd8a0edd (このIDを非表示/違反報告)
ストーン(プロフ) - 私のあんな簡単なリクエストがこんなにいい作品になるなんて......ありがとうございますっっ!次の更新も楽しみにしてるね! (2019年9月11日 16時) (レス) id: 29a2f5b542 (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - ストーンさん» 私は全然外してもらって構わないです!でも中々慣れなくてたまに敬語に戻っちゃうかもですが…笑 (2019年9月10日 18時) (レス) id: 3ccd8a0edd (このIDを非表示/違反報告)
ストーン(プロフ) - 把握です!わざわざありがとうございます!敬語外しません?((馴れ馴れしいですかね... (2019年9月9日 22時) (レス) id: 29a2f5b542 (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - ストーンさん» 何回でも大丈夫です!ですがあまり多いと一応掛け持ちしているので遅くなってしまうかもしれないのでそこは申し訳ないです…。 (2019年9月9日 22時) (レス) id: 3ccd8a0edd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もなか | 作成日時:2019年8月15日 1時

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