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(何で今まで気にしなかったんだろう)
改めて考えてみると、何で今まで自分とは似つかないような好きなタイプを言われても気にならなかったのが不思議だ。
(やっぱり甘えられたいのかな………でも私誰にもクールじゃないし)
そんなことを悶々と考えながら放送を聞いていたのだが、ふと時計を見ると既に時計は11時50分を指している。
いつもは寝る準備を始めてそろそろ莉犬くんと一緒にベッドに入る時間。
安心する莉犬くんの声に眠くなりながらも、莉犬くんが放送を終えるまでは寝ないと心に決め目を擦る。
勿論、今日も彼と一緒に寝たいからというのもあった。しかしそれよりも、日付が変わりそうな時刻でありながら未だキャスに残って莉犬くんの放送を聞いている12000人ものリスナーさんがいると思うと、ここで聞くのを止めてしまったら負けた気がして意地でも聞き続けようと思ったのだ。
(莉犬くんが終わるまで…絶対寝ない!!)
ー
ーー
ーーー
「完走しちゃったよ〜!皆遅い時間までありがとう」
昔の動画でも皆でやっていたタイピングのゲームやりけんくんなど、色々交えながらの雑談が続き、気がつけば放送が始まってから4時間が経っていた。
もはやリレー放送中なのでは?と錯覚してしまいそうな勢いで、私の睡魔も限界に近かった。
「じゃあこの辺で終わろうと思います、皆寝てね。遅くまでありがとう!ぐっばいび、またね!」
(終わった………)
私もリスナーさんと同じように楽しみながら最後まで聞いていたのだが、兎に角眠い。
その眠気のせいか、いつもはこっそり放送を聞いていたのがバレないように「ぐっばいび」が聞こえたら急いで閉じる配信画面もそのままでボーッとしていると、ふと莉犬くんの『好きなタイプ』の話を思い出す。
(…たまには甘えてみようかな)
いつもならこんなことは考えないし、第一自分から甘えるなんて恥ずかしくてやろうとしても出来ない。
でも今日はちょっとだけ素直に甘えてみようかなんて柄にもなく思う。
(それも眠気のせいだよ、きっと)
そんな都合の良いことを考えていると、リビングのドアが開き、放送を終えてずっと座っていて疲れた背中をぐっと伸ばしながら莉犬くんが入ってきた。
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もなか(プロフ) - ストーンさん» いえいえ、ありがとう!頑張るね…! (2019年9月17日 1時) (レス) id: 3ccd8a0edd (このIDを非表示/違反報告)
ストーン(プロフ) - 私のあんな簡単なリクエストがこんなにいい作品になるなんて......ありがとうございますっっ!次の更新も楽しみにしてるね! (2019年9月11日 16時) (レス) id: 29a2f5b542 (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - ストーンさん» 私は全然外してもらって構わないです!でも中々慣れなくてたまに敬語に戻っちゃうかもですが…笑 (2019年9月10日 18時) (レス) id: 3ccd8a0edd (このIDを非表示/違反報告)
ストーン(プロフ) - 把握です!わざわざありがとうございます!敬語外しません?((馴れ馴れしいですかね... (2019年9月9日 22時) (レス) id: 29a2f5b542 (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - ストーンさん» 何回でも大丈夫です!ですがあまり多いと一応掛け持ちしているので遅くなってしまうかもしれないのでそこは申し訳ないです…。 (2019年9月9日 22時) (レス) id: 3ccd8a0edd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もなか | 作成日時:2019年8月15日 1時