【呪術廻戦】愛でしかない (男主) (ページ27)

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Episode4-4 ページ27

コインロッカーに荷物を入れ終えると、すぐに始まった自己紹介。

「釘崎野薔薇。喜べ男子、紅一点よ」

やはり自分からスカウトのおっさんに
声をかけるだけある、タフネスな自己紹介。

それはいいんだけど…めっちゃくちゃ
品定めするような目で俺たちを見てくる。

そんな視線を気にせずに悠くんが笑顔で
自己紹介を始める。

「俺、虎杖悠仁。仙台から」

「伏黒恵」

『俺は囲夜結月』

自己紹介の波に乗り遅れまいと意識しすぎたら、
めぐくんにつられてかなり簡素な言い方に
なってしまった…。

まあいいか、自己紹介の内容なんて
大抵すぐに忘れちゃうし。

そう思って半分ボーッとしてると

「アンタ、男？」

って釘崎野薔薇がグイッと、俺に顔を近づけてきた。

反射で後ずさる。

なにこの子、めちゃくちゃ距離詰めてくるやん…。

『もちろん男』

そう短く答えると、悠くんが隣にやってきて

「そういえば結月、さっきも女の子と
間違われたんだってな」

と、しつこいおっさんの話をめぐくんから
聞いたのか、そう付け足した。

『俺、そんなに女に見える？』

悠くんと釘崎野薔薇を交互に見て訊ねると、
2人同時に大きく頷いた。

……地味に傷ついた。

「これからどっか行くんですか？」

仕切り直しをするように、めぐくんがさとくんに
話を振った。

フフフッと怪しげに笑ったさとくんは

「行くでしょ、東京観光!!!」

と高らかに宣言した。

それを聞いて反応したのが、悠くんと釘崎野薔薇。

悠くんなんかテンション爆上がりして、
さとくんに抱き着いちゃってるし(笑)

悠くんが幸せそうで何よりだ、と思いながらも
俺は迫り来る睡魔と戦っていた。

クレープ食べたし、お腹がいい感じに
満たされてるから眠たくなってきたな…。