Episode2-5 ページ13
さとくんが悠くんの額に指を当てて、
彼を気絶させたことでこの場は収まった。
僕は家路に着くため結月を抱き上げて立ち上がる。
コンクリートを強く蹴ってこの場を離れようと
したとき…
「さて、ここでクエスチョン。
彼をどうすべきかな?」
とさとくんが言った。
その言葉にピタリと足が止まる。
そんな分かりきったこと、僕に聞いてるの?
それともめぐくんに聞いてるのかな?
どうだっていいか…。
「僕はもちろん生かして欲しいと思っているよ。
それがどれだけのリスクになり得ようとも。
すべては "結月の幸せのために" 」
僕と結月はね、愛する誰かがいないと
生きていけないから。
自分の形を見失って、この世界では
存在意義を見出せず消えてしまうから。
さとくんの目を真っ直ぐ見つめて答えると、
彼はやはり僕の答えは分かっていたようで
クスリと笑った。
「恵は?」
続いてめぐくんに答えを求めるさとくん。
めぐくんは少しだけ考えて…
「仮に器だとしても呪術規定に則れば、
虎杖は死刑です」
と何とも堅苦しい言葉を口にした。
"でも…死なせたくありません"
ハッキリとした口調で、真っ直ぐな瞳で
さとくんを見つめためぐくん。
そう、その言葉を聞きたかったんだよね。
教科書通りの回答なんて、
誰もが導き出せる回答なんて、何の面白みもない。
僕はニッコリ微笑んで、もうこの場は大丈夫だと、
彼の命はさとくんに任せておけば大丈夫だと
確信して、今度こそ家路に着いた。
大切に、落とさないように、愛する我が子を
横抱きしながら。
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オリキャラの設定です。
急に登場させてしまいすみません…。
結月の父親。
一級術師だが、実力は五条悟とほぼ互角。
(でももちろん五条悟の方が強いよ!)
追々詳しいことは出てくるかと…。
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作者名:天然水。 | 作成日時:2022年2月27日 10時