君と過ごすキラキラな時間

とある発見 ページ13

【石川 side】
「祐希、お風呂いかない？」

部屋でスマホを見つつダラけていると、
同室のマサさんに声をかけられた。

あ…すっかり忘れてた…。

「うん、マサさん行こ！」

彼の方を見て立ち上がると、マサさんもちょっと
気怠げに立ち上がる。
そんな気怠げなマサさんは、なんだかいつもより
少しだけ色っぽい。

ついついジーッと見つめてしまっていた。

すると「どうした？」って聞かれたから
慌てて「何でもないよ〜」って目を逸らした。

マサさんと同室だから、ちょっと浮かれてるのかも
しれないな…(笑)


「あ…しまった…」

大浴場の脱衣所で俺は呟く。

隣で着替えていたマサさんが、不思議そうに
こちらを見つめて

「祐希、なんかあった？」

と問う。

「スウェットの上、忘れちゃった(笑)」
ちゃんと確かめなかったからな〜…。

そう答えると、彼は呆れたように笑いつつも

「まあ別に下着じゃないから平気でしょ」

と言った。

確かに、と頷くと

「俺、タオルがなくなってるみたいだから
貰ってくるよ。祐希は先に部屋戻ってて」

だってさー。
さすが、マサさん!!

脱衣所に準備してくれていたタオルが何枚か
足りないみたいで、さっき足りない枚数確認してたな。

マサさんはそうやって、いつでも冷静で
ちゃんと周りを見ていて…。
だからついつい頼りたくなっちゃうんだよね。

いつでも俺の隣にいて、俺に足りないところを
余すことなくぜーんぶ教えてほしい、なんて。

たまにそう思っちゃうんだよね…(笑)

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