The bunny2 (ページ29)

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ep.13.4 ページ29

「 "言わない方がいい" 」
デトはサンディーさんが言わんとしている事を分かっているのか彼を制する。

…けど、そんなのお構いなしなのがサンディーさん。

「 "いいの、いいの" 」
と軽く言って、俺と翔くんを交互に見てニヤリ。

「 "だってさ、こんなに仲良しアピールされたら、
　誰も間に割って入ろうとは思わないでしょ？" 」
そう言い放った。

「 "間に割って入られると困るん？" 」
やっぱりサンディーさんの言ってる意味が
わからなくてそう聞き返す。

すると彼は、満面の笑みを浮かべて

「 "困る困る。ショウって意外と独占欲強いから、ね？" 」
そう言った。

「ばッ！おまッ…！」
よっぽど慌てたのか、翔くんの口から日本語が飛び出す。

信じがたい言葉だったけど、翔くんのこの感じを見ると
本当のこと、っぽい？
翔くんは俺のこと、誰にも取られたくないって
思ってるってこと...？

導き出した答えに、必死にニヤけそうになるのを
堪えていると、デトに腕を掴まれた。
何事かと、彼の綺麗な瞳を見つめると

「 "巻き込まれたら嫌だから"」
と、2人から少し離れたベンチに移動。

いつの間にか、ひまわりの種合戦を始めている2人。
2人の前のベンチにいるアンダーソンさんや
キャニングさんにバシバシ当たってる…。

けど、2人は1回振り向いて状況を確認しただけで、
何事もなかったようにまた前を向いて試合を見守る。

素晴らしいスルースキル！

エリカさんはというと、やっぱり楽しそうに
2人のひまわりの種合戦を見ている。

この合戦を止める方法をデトと考えていると、

「 "2人は何をしてるんだ？" 」

トラ兄がやってきて俺とデトに問いかける。
2人とは、もちろん翔くんとサンディーさんのこと。

『 "ひまわりの種合戦、かな？" 』
俺が大雑把にそう答えると、デトが簡潔に
事の経緯を説明。

デトって丁寧なんだよね〜。
俺のダメな所を補完してくれてる感が…
やっぱり好きなんだよな〜♪

って、デトへの愛は今は置いといて…。

経緯を聞いたトラ兄は、ため息をつきつつも、
2人の仲裁をするべく行ってしまった。