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ある日のタピオカ(後編)2 ページ36

ちーが女の子に間違えられてるから
そんな顔してるの?
それとも…
マサさんとカップルに見られて
妬いてるの?

そんなことを考えていたらふと思い出したことがあった。


"俺、千紘の顔めちゃくちゃタイプなんすよ"

"性別にこだわる時代って、もう古いのかもな"


有志がポロリと零してしまった本音に
俺はあの時、余計なことを言ってしまったのかも
と今になれば思ってしまう。

彼はきっとヒトとして、ちーのことが大好きで
顔がタイプだったのはたまたまのことだったはずで。

なのに俺の発言で、彼は心のどこかで無意識のうちに
ちーを恋愛対象として見てしまうようになったんじゃないか、って。

もちろん彼がちーのことを恋愛対象として見るのは悪いことではないんだけど
それで彼が苦しむことがあれば、それはきっと俺が原因で、そうなって欲しくないなって思った。



「有志、何かあったら俺に言ってね。
必ず力になるから」

なんの脈絡もなく突然俺がそう言ったものだから
有志は不貞腐れた顔から一変、首を捻って困った顔をしていた。

そんな表情がコロコロ変わる彼を見て
やっぱり飽きないな、と思いながら
俺は小さく笑った。



俺たち4人が注文を終えてタピオカミルクティーを手に、空いている席へと座った。

マサさんとちーは未だに2人で仲良さげに話していて、またもや有志は膨れっ面。

俺はどうしたものかと頭を悩ませていた。

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作者名:天然水。 | 作成日時:2019年11月24日 22時

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