ある日のタピオカ(前編)2 ページ33
「俺は…ちーのことになると、周りが見えなくなることがよくあるみたいだからさ。
そんな時、祐希がしっかりしてくれてるから、ものすごく心強い」
言った後、彼の顔は少し赤くなっていて
ものすごくレアなマサさんを見れた、と
俺の心は嬉しさで満たされていた。
そして、頼れる大好きな先輩に必要とされている事実が、俺の心をじわじわと温めていた。
嗚呼、嬉しい。
この喜びをどうやってマサさんに伝えたらいい?
俺は照れて目を逸らしたマサさんをジッと見つめた。
見つめたまま自分の気持ちを伝えようとした。
「俺、これからもマサさんの力になるから」
"これからもずっとずっと一緒にいたい"
なんて真っ直ぐすぎる言葉は言えなかった。
でも、俺の気持ちはちゃんと彼に届いたようで
彼は逸らしていた目を真っ直ぐ俺に向けてくれた。
「祐希は十分すぎる程、俺の力になってくれてるよ。
だから、俺のために無理はしないでほしい。
自分のことを1番に考えて」
いつもの頼れるしっかりした先輩のマサさんに戻っていた。
そんな彼を見て少しホッとする自分がいた。
やっぱりマサさんはこうであってほしい。
俺が一緒にいて安心できるのは、このしっかりマサさん。
マサさん。
俺がマサさんの力になりたいって思っているのは
マサさんがいつも俺に安らぎの場を与えてくれるからだよ。
その恩返しをちゃんとしたいんだ。
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作者名:天然水。 | 作成日時:2019年11月24日 22時