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ある日の朝2 ページ4

「ちー、あと30分で準備して!」

将洋さんは俺の目の前でパンッと一度手を叩いてそう言った。

俺はその合図で急いで準備を始めた。

将洋さんを待たせたらあかん!
有志はどうでもえぇけど(笑)


約10分で準備を終えた。

「将洋さん、終わったよ!」

ベッドの端の方に座ってスマホをいじっていた将洋さんは
俺の言葉にパッと顔を上げて、スッと立ち上がった。

彼は俺の全身に視線を走らせたあと

「俺さ、ちーの私服めちゃくちゃ好き」

と優しく微笑んで最高の褒め言葉をくれた。

俺は服が好きで、結構こだわりがある方なんやけど
ちょっと個性的らしくって、褒めてくれる人はそんなに多くはない。

だから、大好きな将洋さんに私服を褒められたことがかなり嬉しかった。

「将洋さん嬉しい、ありがと!」

ギュッと将洋さんにハグした途端に
バンッと俺たちの部屋の扉が勢いよく開いた。



「おはよー!」

どデカイ声とともに部屋に飛び込んできた人物は、俺にバックハグをしてきた。

ものすごい強さで抱きつかれたため
後ろに倒れかかる形になってしまった。

「千紘、今日の私服もえぇな!可愛いで」

なんて女の子が言われたらクラッときてしまいそうな低い声で、有志は俺の耳元で囁いてきた。

もちろん俺は女の子ではないので
最後の一言はめちゃくちゃ余計なわけで

「可愛いって言われても嬉しくないわ!!」

と振り返って殴りかかろうとしたが
彼の強い力でバックハグをされているため
振り返ることもできなかった。

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作者名:天然水。 | 作成日時:2019年11月24日 22時

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