ある日のお出掛け(後編)3 ページ30
繋いだ手から彼の温かな体温が伝わってきて
彼の優しさが胸に染み込んでくるようで
やっぱり将洋さんのことが好きだなって
心から思った。
将洋さんといると安心できるし落ち着くし
それと同時に自分も頑張らんと、って
前を向いて歩いていける気がする。
俺はいつも将洋さんの優しさに助けられてばっかりで
俺はいつも将洋さんの温かさに安心を与えてもらってばっかりで
俺はいつも将洋さんの頼もしい強さに惹かれてばっかりで。
与えてもらってるものがたくさんあるけど
それを少しずつでもいいから返していきたい。
将洋さんの、将洋さんたちの背中を守ることで
俺は恩返しがしたい。
俺は将洋さんに手を引かれながら
有志と祐希さんを追いかける
将洋さんの背中を見ながら、そう強く思った。
「将洋さん!俺、今最高にいい気分です♪」
前を走る彼に感じたことをそのまんま伝えると
彼は少しだけ後ろを振り返り
ニコッと俺に爽やかスマイルを振りまくのだった。
嗚呼、やっぱり俺は一生
将洋さんのこの魅力に惹かれ続けるんやろな。
やっと2人に追いついた。
走ってきた俺たちを見て、有志が「ん?」と首を傾げる。
彼はどうやら俺たちが付いてきていないことに
気づいていなかったみたいだ。
「祐希さんと有志が先々行っとってんやん」
そう俺が言うと、隣で手を繋いだままの将洋さんが
「俺らが遅かった、とも言えるかもね」
と苦笑しながら付け足した。
すると、祐希さんが繋いだままの俺たちの手にスッと視線を走らせて
「仲直り、したみたいだね」
とニッコリ笑顔。
俺はその言葉に急に恥ずかしくなって
将洋さんと繋いでいた手をバッと解いた。
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作者名:天然水。 | 作成日時:2019年11月24日 22時