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必要な存在2 ページ21

ジャンプ力もサーブも
アタッカーとしての才能も。
どれを取っても一級品だ。

特にブロックを"視る"力は本当に優れていて
条件が揃えば"視える"なんてものではなく
いつでもどんな時も彼は"視える"。

以前その事について彼に聞いてみると
「え、あれ普通にみんな"視える"もんちゃうん?」
とケロッとした表情で返された覚えがある。

みんながそんな能力を持っているとするならば
ブロックの意味がなくなってしまうじゃないか、
と思った事を今でもハッキリ覚えている。


そんな彼の問題はジャンプにあった。

あれだけの身長しかないのに、
彼は有志と同じくらいまで跳ぶ。

でもそれはあくまで全力を出せば、の話だ。


自分のジャンプについて話していた時の
ちーの悲しそうに笑う顔を思い出す。

「有志が羨ましいです。
俺は…1試合でたった3回しか全力で跳べん…」


理由はわからないが、彼が1試合中に
全力で跳べる回数には限りがあるらしい。

恐らく、彼の体が己を守るために
無意識にそのような制御をしているのだろう。

そのリミッターが、彼がWSとして戦えない
最大の要因なのだ。


「人間の体って不思議だよな…」

"天は二物を与えず"ってやつなのかな…。

そんな俺の呟きに祐希は難しい顔をしながら
「なかなか受け入れられる事じゃないよね」
と悲しそうに言った。

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作者名:天然水。 | 作成日時:2019年11月24日 22時

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