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血が騒ぐ3 ページ18

強烈なスパイクを決めた彼は清々しい顔をして、
俺たちとハイタッチを交わした。

「ナイス、有志!」

「千紘も相変わらず完璧なレセプションやったわ!」


ミニゲームは大抵2セット先取。

試合はものすごく接戦で、俺の血はもうずっと沸騰状態。

今は1セットずつ取っていて、1点ビハインド。

俺は楽しくって楽しくって仕方なかった。

たかがミニゲームなのに、みんな真剣な表情で
誰一人いい加減な人はいない。

最高の仲間たちは、最高にバレー馬鹿で、
俺はそんなみんなが大好きなんや。



今日のミニゲームでも有志は大活躍で
まあブロックに捕まることも少なくはなかったけど
それでもよく跳んで、よく決めていた。

そんな彼を後ろでずっと見ていると
ざわざわと俺のWSの血が騒ぐわけで…

そんな俺に気づいてくれるのは
いつも関田さんだった。

ラッキーなことに今回も彼と同じチームで
そわそわしていた俺に唯一気づいてくれて

「次上げてあげる」

と耳元でコソッと言ってくれた。



サーブ開始のホイッスルが鳴った。

俺は飛んできたサーブを難なくふわりと
関田さんに向かって上げる。

関田さんは相変わらず
「ナイス、ちー!」って褒めてくれて、
それから俺の方をチラリと見てニヤリと笑った。

自分もそれにつられて口角が上がる。

最高に跳べそうな気分だった。


俺はボールから1秒も目を離さなかった。

さすが関田さん、優秀なセッターやわ。

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作者名:天然水。 | 作成日時:2019年11月24日 22時

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