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プロローグ ページ1

汗がじんわりとにじんだ体に
思いっきりスポドリを取り込む。

やっぱり練習の合間のスポドリが1番うまいわ。

俺は自分の分のスポドリを全て飲み干し
近くで座ってストレッチをしている
将洋さんに飛びつく勢いでバックハグ。

「うわ」と小さく驚きの声を上げた将洋さんは、俺の方を見ることなく

「どうした、ちー?」

と優しい声で俺の名前を呼んでくれた。

俺はハグをしていた腕を解いて
彼の真正面に陣取った。

そしたら彼は優しく俺の頭をポンポンとして
「何が聞きたいの?」
といつも通りの対応をしてくれる。

そんな将洋さんの優しさが俺は大好きや。


「また千紘がキャプテンとイチャイチャしとる!」

俺と将洋さんの大事な2人の時間をぶち壊すのはいつもこの声。

俺は将洋さんにニッコリ笑顔を向けてから
バッと立ち上がり、声の主にタックルする勢いで詰め寄った。


「有志!邪魔しやんといて!」

噛み付くように彼に言葉をぶつけると
彼は余裕げにニヤニヤと笑って

「よしよし、邪魔してごめんな〜」

なんて言いながら、俺の頭をわしゃわしゃ。


コイツ、全然反省してへんやん。


斜め下から有志をギロリと睨むと

「千紘…?なに上目遣いしてん」

上目遣いだと思われとる!!!


俺はちょっとイラッとして
頭をわしゃわしゃしている有志の手を
掴もうと腕を伸ばした。

そしたら逆にその腕を彼に掴まれて

「ほんまに…女みたいに細いねんな」

といつもと同じような言葉を有志は言った。

「有志がゴリラみたいにマッチョなだけや!」

すかさず俺がいつものようにそう返す。


いつもの言い合いが今日も始まったところで
これまたいつも通りに将洋さんと祐希さんが
俺たちの間に入って

「「ちーも有志もそこまで!」」

そう言って、将洋さんは俺を
祐希さんは有志を引きずって
説教がスタートするのであった。



これが俺の日常であり、俺の人生の全て。

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作者名:天然水。 | 作成日時:2019年11月24日 22時

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