守りたい背中【男主】 (ページ7)

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守りたい背中2 ページ7

最初の頃は、自分より10センチ以上も背が高い彼らと並んで歩くのが、あまり好きではなかった。

自分の背の低さとそれから自分の頼りない体格が
際立ってしまうから。

でも彼らは

"気にするな"
"堂々と前を向いて歩け"
"ちーには体格以上の実力がある"
"千紘は千紘だ"
と背中を強く押してくれた。

身長とパワーが優位性をもつこの世界で
自分の体に劣性のレッテルを貼っていた俺は
初めて自分が肯定された気がして嬉しかった。

だから何があっても
この人たちの背中を守りたいと思った。

1つでも多く彼らの役に立ちたい、
1つでも多く彼らの勝ちに繋がるプレーをしたい、
そう思わせてくれた。

自分に…居場所を与えてくれた。

「千紘、迷子になってまうで」

3人の背中をボンヤリと見ていると
力強い腕に体を引き寄せられた。

その腕の先には、眩しい笑顔の有志がいて。

その隣には、俺を真っ直ぐ見つめる
将洋さんと祐希さんがいた。

「ちゃんと俺たちの隣歩いて」

心配そうな目で俺を見る将洋さん。

「ちーはボーッとしてること多いから心配」

困ったように笑う祐希さん。