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〜37話〜 ページ43

バスに揺られること20分。

私たちの目の前に大きな観覧車が現れた。

貴「わぁ、お、大きいね。」

亮「そうかな...普通だと思うけど。」

そう言って、クスクス笑う。

亮「よし、じゃ行こっか。Aはジェットコースター乗れる?」

貴「わ、分かんない...。の、の、乗ったことないんだ。」

亮「じゃ、乗ろうよ。」

貴「う、うん!」









貴「ぎゃーーーーーーーーー!」

私は、今まであげたことのないほどの声で叫んだ。

亮介くんはいつも通りの涼しい顔だ。







亮「A、面白かったよ。」

貴「え...り、り、亮介くん聞いてたの?」

亮「うん。」

そう言って少しだけかおを赤らめる。

亮「(俺の腕に抱きついてきたことは無意識か...)」

貴「ど、どうしたの?」

亮「ううん、なんでもない。」

私たちはそのあと、お化け屋敷などを経て、
最後に観覧車に乗ろう、ということになった。








運良く、さほど並んでいなかった観覧車には、
すぐに乗ることができた。

観覧車に乗り込むと、私たちは向い合わせで座った。

この狭い空間に2人きりというのが気まずくて、
お互いに外を眺めた。

もう日は沈みかけている。

私は、今日の朝思い付いたことをいつ実行しようかと考える。

亮「A。」

不意に名前を呼ばれ、びっくりして振り向いた。

貴「な、なに?」

亮「今日、楽しかった。
 それに、もっともっとAが好きになった。」

真顔で言う亮介くんはいつにも増してかっこよかった。

貴「わ、私も、ほ、ほ、本当に楽しかった。
 り、亮介くんのことはだ、大好きだけど今日の
 り、亮介くんはかっこよかった。い、いつもより。」

亮介くんの顔が夕日に照らされて、ほんのり赤く染まる。

貴「わ、私ね、き、吃音を直したいの。」

今なら言える、そう思って切り出した。

今日必ず実行しようと思ってたこと。

貴「じ、自分じゃどれだけ吃音が良くなっているかは
 あんまり分からないから、た、たまにで良いから
 つ、付き合って欲しいんだ。」

亮「何に?」

優しい眼差しで返事をしてくれる。

貴「き、吃音克服のためのこ、言葉みたいなのが
 あるから、それをき、聞いて欲しい。」

言い終わって亮介くんを見ると、亮介くんは笑っていた。

亮「そんなに頼まなくても、付き合う。」

静かに言って、私の隣に来ると、手を引いて唇を重ねた__。

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*ももか(プロフ) - (名前)望花さん» 混乱させてしまったならすみません!これは、私が勝手に作った亮さんたちが2年生の頃のお話なんです!だから、まだ倉持は1年生だから試合に出てない設定でよろしくお願いします!! (2019年6月7日 22時) (レス) id: e5790203c3 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)望花(プロフ) - 1番は倉持ですよ〜 (2019年6月4日 23時) (レス) id: f5c4d2c0f7 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)望花(プロフ) - 2番セカンド小湊亮介ですよ(*`・ω・)ゞ (2019年6月4日 23時) (レス) id: f5c4d2c0f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ももか | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年12月25日 9時

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