〜22話〜 ページ25
静「A、俺のせいだ。悪い。」
全く“悪い”と思ってない様子で、静弥が言った。
貴子と莉亜は、ただ驚いた、という様子で私を見ている。
亮「A、バカなの?」
今日は、亮介くんの言葉に反論できない。頷くしかない。
亮「...道に迷ったことじゃなくて。」
貴「へ?」
亮「“へ?”じゃない。」
亮介くんがすごいスピードで突っ込む。
きっと、いつもこんな感じなんだろうな、と思う。
亮「Aさ、いくら青道の新入生で野球部だからって、
いい人ばかりじゃないんだよ?」
私が違うことを考えてる間に、亮介くんのお説教が始まっていた。
亮「もしも、どこかの山奥とかに連れていかれたらどうするの?」
貴「や、山奥?」
この発言には、皆笑いをこらえきれていない様子。
私も、良くないとは分かっていながら、笑ってしまう。
東京の、こんな住宅街の近くに“どこかの山奥”なんてない。
それに、さすがに私だって、
そんなところに連れていかれそうになったら抵抗する。
藤「小湊くん、よっぽどAのことが心配なのね。」
貴「ど、どういうこと?か、からかってるだけだよ。」
藤「そうかしら?まぁ、良いわ。私の口から言うことでもないし。」
私は、頭にハテナマークを浮かべたが、亮介くんのチョップが
降ってきたので、そのマークはどこかに飛んでいってしまった。
亮「A、聞いてるの?(^言^)」
貴「きき、聞いて、ません!」
亮介くんの黒笑の前で嘘をつくことができない自分が心底情けない。
亮「へぇ。聞いてないんだ?(^言^)お仕置きが必要だね。」
私は、頭にチョップが降ってくるんだ、身構えた。
_______が、いつまで経ってもその衝撃はない。
私が恐る恐る目を開くと、目の前には箸に刺さった卵焼きが。
その持ち主は、亮介くん。
亮「A、口。」
亮介くんは、黒い笑みを浮かべたまま、そう言った。
亮「開けて。」
貴「は、は、はい。」
私は、毒でも入っているんじゃないか、と疑った。
だけど、それは甘くて美味しい卵焼きだった。
貴「お、おいしい。」
亮「俺が作ったんだから当たり前。」
藤「何か、小湊くん積極的になった?」
私に聞こえないところで貴子と莉亜が話している。
莉「だよね、ちょっと焦ってんじゃないの?
出会ってからもう少しで1年経つし。」
藤「そうなのかなぁ。だけど、あの2人には幸せになってほしい。」
莉「私も。だけど、告白は男の役目。」
貴子は、苦笑するしかなかった。
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*ももか(プロフ) - (名前)望花さん» 混乱させてしまったならすみません!これは、私が勝手に作った亮さんたちが2年生の頃のお話なんです!だから、まだ倉持は1年生だから試合に出てない設定でよろしくお願いします!! (2019年6月7日 22時) (レス) id: e5790203c3 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)望花(プロフ) - 1番は倉持ですよ〜 (2019年6月4日 23時) (レス) id: f5c4d2c0f7 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)望花(プロフ) - 2番セカンド小湊亮介ですよ(*`・ω・)ゞ (2019年6月4日 23時) (レス) id: f5c4d2c0f7 (このIDを非表示/違反報告)
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