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〜13話 part 2〜 ページ16

私たちは好き同士だと思っていた。

・・・それが、家族として必要としているだけのことに、気づくまでは。

それに私が気づいたのは、中1の春休みだった。

私たちはデートに行った。

いつものように楽しい時を過ごしたけれど、私の胸にはモヤモヤが残った。

ずっとそばにいてくれたら、そう思ったけれど、ドキドキはあまり感じない。

そんなとき、あぁ、家族なんだなって思った。

血のつながりがなくたって、家族なんだ。

そう思ってからすぐ、静哉に伝えた。

静哉は、『そうだよな。』と言いつつ、納得していないようだった。

だけど、私の気持ちがもうないことを察したのか、
私たちはいとこに戻ることにした。

自分で言うのもおかしいかもしれない。

だけど、静哉は、まだ私を諦めてないんだ。

まだ、私のことを好きだと思ってしまっている。

きっと、静哉も私と同じなのに。

莉亜のことを好きなはずなのに。

だけどこれは、静哉の問題だ。

私にできることなんて、なにもないんだ。

静哉が自分で気づいて、自分で解決しなきゃいけない。

きっと、莉亜はわかってくれる。

静哉と過ごした時間が、これだけ長い莉亜になら、静哉の気持ちがわかる。

だから、きっとうまくいく。








静「莉亜。」

俺は、走って走って、公園のブランコに座って泣く莉亜を見つけた。

静「ごめん、莉亜。」

莉「も、もういいの。ほら、帰らないと風邪引くよ?」

涙を拭きながら、明るく言う。

静「違う。」

だけど俺は言わなくちゃいけない。

静「俺も、莉亜のことが好きなんだ。
 莉亜のことは絶対に泣かせたくない。」

莉「へ?」

莉亜は、心底驚いた、という表情をした。

静「だけど、まだ、ダメなんだ。
 今莉亜と付き合ったらダメなんだ。」

俺は、ゆっくりと話した。気持ちが伝わるように。

静「だから、待ってほしい。絶対、返事するから。」

莉「うん。」

莉亜は、すぐに返事をした。

そのあと、莉亜は涙を流した。

けれど、すぐに笑顔に戻って...

『待ってるから。これからも、よろしくね。』

俺たちは恋人がキスをするように、
握手を交わし、それぞれの帰途についた。

俺の気持ちに決着をつけたら、きちんと告白しよう。

そう、心に決めた。

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*ももか(プロフ) - (名前)望花さん» 混乱させてしまったならすみません!これは、私が勝手に作った亮さんたちが2年生の頃のお話なんです!だから、まだ倉持は1年生だから試合に出てない設定でよろしくお願いします!! (2019年6月7日 22時) (レス) id: e5790203c3 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)望花(プロフ) - 1番は倉持ですよ〜 (2019年6月4日 23時) (レス) id: f5c4d2c0f7 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)望花(プロフ) - 2番セカンド小湊亮介ですよ(*`・ω・)ゞ (2019年6月4日 23時) (レス) id: f5c4d2c0f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ももか | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年12月25日 9時

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