〜13話〜 ページ15
私たちは、静哉の作ったシチューを
美味しく食べ、亮介くんは寮へと帰っていった。
貴「り、り、亮介くん。め、迷惑かけちゃって、ご、ご、ごめn」
ごめん、と言おうとした私の口を塞いだのは亮介くんの唇・・・
などという甘い展開はなく、私の頭にチョップがふってきた。
亮「ごめん、って言わないの。言うなら、“ありがとう”にしてよね。」
そう言って、口に手を当てて目をそらした。
その顔は心なしか赤いようで...。
亮「それじゃ、俺、帰るね。また、明日。」
いつもの笑顔でそう微笑んだ亮介くんに、私も微笑み返す。
貴「う、うん。あ、あ、ありがとう。」
亮「よろしい。」
亮介くんは、私の頭を撫でてくれた。
亮介くんを送り出し、家に戻ると、話し声が聞こえた。
莉「ねぇ、静哉。私、静哉のことが、好き。」
莉亜の声は震えていた。
そして、静哉の声も........
静「ご、ごめん。莉亜。
俺は、俺は、今は莉亜のことを好きになれない。」
莉「そ、そうだよね。ごめんね。変なこと言って。
ほんと、気にしなくて良いから。じゃ、私帰るね。」
静「あ...待てよ。待てって!」
私はとっさに、庭の木のかげに隠れた。
玄関を飛び出した莉亜は、泣いていた_______。
私は、莉亜を追いかけることも、
家に戻ることもできずに庭に立ち尽くしていた。
ガチャ
静「A...!何で...!」
貴「あ、いや、その、り、莉亜...泣いてたよ?」
静「あぁ...そうか...」
そう言って、心底申し訳なさそうな顔でため息をつく。
静「A、俺、莉亜のこと泣かせたくない。
だけど、今はまだ莉亜の気持ちに応えることはできないんだ。」
貴「そ、それ、莉亜に言ってあげなよ。」
静「....そうだよな。俺、今から行ってくる。」
貴「うん、が、頑張ってね。」
私は、知っていた。
静哉が莉亜の気持ちに応えられない、と言った理由を。
私は、静哉と実のいとこじゃない。
静哉は、私のお母さんの妹であるあやねぇとも、血が繋がっていない。
___________そう、養子だから。
私と静哉は、小さい頃ずっと一緒にいた。
一緒にお風呂に入ったことだってある。
だけど、中学のとき、静哉が養子だってことを知った。
私たちはもう、我慢できなくなっていた。
それがわかった時から、私たちは付き合い始めた。
遠距離だったけれど。
いけないことだと知っていた、知っていても抑えられなかった。
★文字数の関係で...次行きます!
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*ももか(プロフ) - (名前)望花さん» 混乱させてしまったならすみません!これは、私が勝手に作った亮さんたちが2年生の頃のお話なんです!だから、まだ倉持は1年生だから試合に出てない設定でよろしくお願いします!! (2019年6月7日 22時) (レス) id: e5790203c3 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)望花(プロフ) - 1番は倉持ですよ〜 (2019年6月4日 23時) (レス) id: f5c4d2c0f7 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)望花(プロフ) - 2番セカンド小湊亮介ですよ(*`・ω・)ゞ (2019年6月4日 23時) (レス) id: f5c4d2c0f7 (このIDを非表示/違反報告)
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