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その言葉で、皆が一斉に動き出す。と言っても、ゾムはまだ別の何かを考えているようであったが。
꙳★*ﾟ
事の発端は約一ヶ月前、ゾムが任務で隣国のパーティという名のお披露目会に参加していた時だった。
どうやらその国には《シンデレラ》と呼ばれる少女が居るらしい。その、初めてのお披露目パーティだと言うが、既にゾムの目はある少女に釘付けだった。
シンデレラなんてどうでもいい。
国王がおざなりに紹介した少女、所謂《悪役》の方の少女に、ゾムは見とれていた。
悪役か？この子が、ホンマに···？
しかし、会えないまま、話も出来ずにパーティは終わった。
꙳★*ﾟ
あれ以来ずっと、あの少女の顔が、ニコリと笑った笑顔が、忘れられないままぼーっと過ごしていた。
そして今に至る訳だ。
しかし、そんな彼に転機が訪れる。
もう一度あの隣国に行く任務を任されたのだ。
行くまでの数日間は、本当に兵士たちの誰が見ても上機嫌だったと彼らの中で噂された程だった。
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作者名：芽瑠くん | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mokabrown2/
作成日時：2021年6月20日 13時
