長袖53 ページ14
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何も聞こえくなって、
ドームの中はしーんとなった。
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わたしは廉になんて声をかければいいか分からず、
しばらく黙っていた。
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廉も私と同じ気持ちなのか、
一向に口を開きそうにない。
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あ
「廉… 帰ろっか。」
廉の顔は見れないけど、
なるべく平然を保ちながら呟き、
私が立とうとした時…
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あ
「わっ」
立とうとした私の手をぱっと掴み、
私はバランスを崩してしまい、
廉の胸に吸い込まれる。
永
「(人1)…」
名前を呼ばれて、
今の自分の状況に頭がついていかない私は
廉の顔を見上げて見てしまった。
人の神経の働きは恐ろしいものだと感じる。
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見上げると廉の顔はすぐ目の前にあり、
廉の大きな瞳はまっすぐわたしを見つめていた。
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私はすぐにぱっと下を向いてしまい、
身体の全身がばぁーっと熱くなるのを感じる。
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気がつくと廉の手は、
私の背中に回っていて、
どんどんうるさくなっていく私の心臓の音が
聞こえてないかと心配になる。
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永
「(人1)…」
もう一度廉の口が開く。
今回は絶対に上を向かないぞ。
そう思って、
目の前にある廉の胸板を見ることもできず、
全力で目をつぶっていると…
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永
「こっち向いてや。」
そう言って私のあごを掴み、
顔をあげさせる。
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二回目だ。廉と目が合うの。
そう思った瞬間だった。
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永
「俺たちもしよーか。」
廉は大きな瞳で私を見つめてそう呟き、
私の唇に自分の唇を重ねた。
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よく、ファーストキスは�� いちごの味 ��
そう言うけれど…
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現実は…
味なんて感じなくて、
ただただ、状況を理解するのに女の子は忙しい。
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ako(プロフ) - 読むたびにどんどん話の世界に引き込まれている自分がいます。読みやすいですし、わかりやすい文章で読み進めるのが楽しいです。移行楽しみに待っています！ (2019年4月4日 15時) (
レス) id: aa68892e6b (このIDを非表示/違反報告)
(名前)みさき(プロフ) - 移行はまだですか？ (2019年1月6日 1時) (レス) id: c6a387ae7a (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 過去がどんなことがあったのか気になります！！移行楽しみにしてますね！ (2018年7月26日 8時) (レス) id: 69897783a4 (このIDを非表示/違反報告)
mi@ - これからもがんばってください。更新楽しみにしています。 (2018年5月5日 23時) (レス) id: c77dac933d (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - 移行ってもうされましたか？？ (2018年2月21日 0時) (レス) id: 7eb0555a29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：乃木娘。 | 作成日時：2017年3月19日 5時
