色を探す世界［2］【歌い手】 (ページ38)

今日:2 hit、昨日:16 hit、合計:28,059 hit

色を探す［38］ページ38

センラside

本当にこの子は…

楽しそうに笑っているAちゃんを横目にため息をつく

『…？千里さん、どうしたんですか？』

セ「なんもないよ、早く行くか」

最近のAちゃんは距離が近い

多分俺の事を信用してるんだけど、やっぱり複雑だ

あのライブの件から1つ気づいてしまった

俺はーーーーーーー

.

.

.

.
Aちゃんが好きだ

でもこの気持ちは打ち明けちゃいけない

Aちゃんを困らすだけだし、Aちゃんの活動にも支障をきたす

セ「どうすりゃいーのか…((ﾎﾞｿｯ…」

モヤモヤ悩んでいると袖が引っ張られる

『千里さん！あそこ行きましょ！！』

キラキラした目で指をさしている

その方向を見てみるとオシャレな雑貨屋さんだった

セ「りょーかい、行こっか」

出会った頃よりも表情が柔らかくなり、笑顔が増えたAちゃん

俺のおかげだったらいいな

そんなことを考えながら雑貨屋に向かった

.
雑貨屋に入ると色々なものが置かれていた

『千里さん！私あっち見て来ます』

そう言って店の奥に行った

セ「俺もなんか見るか」

可愛らしいクマのぬいぐるみ

レトロな雰囲気の時計

たくさんの種類があるオルゴール

色んなものが目に入る

セ「あれは…」

ふと目に入ったのはあるネックレスだ

セ「…これってまるでAちゃんだな
それに…」

白色をモチーフとした蝶の飾りとユリの花がついてた

美しく、そして儚い雰囲気のAちゃん

横には黄色のユリの花が小さく飾られて蝶の飾りがぶら下がっているピアス

セ「…ネックレスだけ買うか」

さすがにお揃いは気持ち悪い

そう思った俺はネックレスを片手にレジに向かった