38 特訓 ページ41
じいちゃんとの特訓はそれはもう凄まじいものだった。
まずは感覚が掴めている武装色を伸ばすために、ひたすらじいちゃんと組み手をする。
組み手といっても普通の組み手じゃない。
じいちゃんの場合、本気の拳が飛んでくるのでそれをひたすら避けたり受けたりするのだ。
これは暴力ではなく完全なるじいちゃんの愛の特訓なので、殴られ痛くとも習得できるまで終わらないのだ。
たとえ私から武装色を纏わせた攻撃を仕掛けても、受けたじいちゃんはまるで子供のパンチを喰らったかのように体幹が崩れず、「本物のパンチというのはこうじゃー！」と攻撃が返ってくる始末。
何度でも言うが暴力ではない。
私が小さかった頃も組み手をやっていたが、今思えばじいちゃんは手を抜いててくれたんだなあと小さな優しさを感じるくらいには厳しく、まともに受けたら余裕で骨折していたと思う。
毎日特訓しては擦り傷を作り、身体中に絆創膏が増えていくので、毎朝職場へ行くと
ｸｻﾞﾝ「Aちゃん毎日頑張ってるねぇ〜」
とクザンさんが褒めてくれるのが唯一の救いだ。
本当はもう二度とやりたくない。
けれど今の私は実力を加味してもじいちゃんに敵わず、クザンさんの補佐として自信を持って肩を並べるためには力不足で、まだまだ鍛錬が必要な事を痛感した。
きっとこれからもじいちゃんに頼る日が増えるだろう。
そんな事を考えながら特訓が終わって地面に大の字で寝転んでいると、上から声がかかる。
？「最近毎日特訓してるって聞いちゃあいたが、生きてるか？」
目を開けるとそこにはスモーカーさんがいた。
スモーカーさんはモクモクの実を食べ煙に変化できる人で、たまにクザンさんと一緒にいたりするので挨拶程度はするが、実はヒナさんと同期なのでヒナさんがお酒を飲む度にスモーカーさんの愚痴が始まるのでこちらが一方的に知ってしまっている状態である。
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モクレン(プロフ) - <みんと色様 貴重なコメント誠にありがとうございます。36、37話修正いたしました。 (4月1日 9時) (
レス) id: 127f12fb6b (このIDを非表示/違反報告)
みんと色 - 海軍本部のおつるさんは平仮名にしないと和ノ国のお鶴さんと被りますよ。 (3月29日 23時) (レス) @page46 id: 12fd651767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モクレン | 作成日時：2024年3月12日 15時
