4 大将黄猿 ページ5
コンコンコン、
と黄猿大将ことボルサリーノさんの部屋をノックすると中から間延びした声が聞こえる。
その声を合図に入室する。
貴「失礼します。クザンさんから書類の提出にきました。」
と足を踏み入れると見慣れない先客がいた。
貴「すみません、お取り込み中でしたか？」
時間を改めようと踵を返すと
黄猿「あぁ〜、全然大丈夫だよ〜」
とボルサリーノさんが言ってくれたので、足を部屋の中へ進める。
中へ進むと先客からの目線が痛い。
先客はこの屈強な海軍の男達の比でないくらい大きい体で、私が5人座れそうなソファに1人で座っている。
そんなにじっと見つめられると、体格も相まって怖く感じる。
この空気にいても立ってもいられず、
書類を提出したら帰るだけだ！
ボルサリーノさんが先客と話しているうちに帰れば怒られずに済む！
と足早にボルサリーノさんの元へ行くが、そう簡単には行かないのが仕事というものだ。
黄猿「ちょうどいいや〜、Aちゃんにも紹介するよ〜。
この子、うちで預かることになった戦桃丸くん。
わっしの補佐になるよ〜」
そう言って紹介された戦桃丸さんは立って私に挨拶する。
戦「わいが戦桃丸です。よろしくお願いします。」
体の大きさに反して意外にも礼儀正しい。
驚きながらもこちらも挨拶する。
貴「初めまして。Aといいます。こちらこそよろしくお願いします。」
黄猿「Aちゃんはあの青雉の部下だからね〜
何かと仕事でやりとりすると思うから覚えといてね〜」
そう言うと今度は戦桃丸さんの方がびっくりした顔で私を見る。
まあ女性で周りと比べれば小さいので、私が大将の部下だとは思っていなかったのだろう。
お互いよろしくと挨拶をしているうちに、ボルサリーノさんが書類に目を通しているのが見えた。
あ、やばい、
と思って急いで部屋を出ようとすると、
黄猿「そうそう戦桃丸くん、青雉は期限を守らないことで有名だからねぇ〜
こうやって部下を使ってその場を凌ごうとするからねぇ〜気をつけるんだよぉ〜」
とボルサリーノさんは細い目をさらに細め釘を刺さされた。
実際に刺されたわけではないのに、肌がチクチクと痛かった。
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モクレン(プロフ) - <みんと色様 貴重なコメント誠にありがとうございます。36、37話修正いたしました。 (4月1日 9時) (
レス) id: 127f12fb6b (このIDを非表示/違反報告)
みんと色 - 海軍本部のおつるさんは平仮名にしないと和ノ国のお鶴さんと被りますよ。 (3月29日 23時) (レス) @page46 id: 12fd651767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モクレン | 作成日時：2024年3月12日 15時
