2 上司とは ページ3
よかった。
今日はちゃんと仕事してくれそうだ、
と安心して自分の仕事に取り組もうとしたその時、またクザンさんが口を開く。
ｸｻﾞﾝ「そうだAちゃん、この書類ボルサリーノさんのとこまで出してきてくんない？」
まただ。
クザンさんはしょっちゅう私に大将への書類提出を押し付けてくる。
理由は明白だ。
貴「また期限切れの書類じゃないですよね？」
ｸｻﾞﾝ「正解」
期限切れの書類を私の手から出させる事で怒られる事を回避しようとするのだ。
毎回冷ややかな目で対応される私の身にもなって欲しい。
貴「嫌です。自分で行ってきてください。毎度毎度怒られるの私なんですから！」
ｸｻﾞﾝ「でもAちゃんが行くとみんな優しいじゃない？俺が行くと火に油注いじゃうし？」
貴「その自覚があるなら普段から期限守ってください。」
不貞腐れて書類の手が止まっている上司を、大将達から向けられた冷ややかな目と同じように見る。
言っておくがこの会話の中でも私は書類の手を動かしている。
一方、まるで子供のようにぐずるクザンさんは一向に動かない。
そうこうしている間にも提出先の大将のスケジュールだってある。
そしてこの書類で溢れた上司の仕事も残っている。
また、運悪く朝から取り掛かっていた予算案の書類が完成してしまっている。
くそう、仕事を止める方が後々めんどくさい、
と小さくため息をつき、諦めて上司の元へ立つ。
手には予算案を持って。
貴「お昼奢りでいいですね？」
そう睨むような顔で差し出すと、待ってましたとばかりに上司が顔を上げる。
ｸｻﾞﾝ「了解。
じゃあこれ。よろしくね〜」
と本でも作れそうなくらいの書類が渡された。
思ってもみなかった量に今度は盛大なため息がでた。
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モクレン(プロフ) - <みんと色様 貴重なコメント誠にありがとうございます。36、37話修正いたしました。 (4月1日 9時) (
レス) id: 127f12fb6b (このIDを非表示/違反報告)
みんと色 - 海軍本部のおつるさんは平仮名にしないと和ノ国のお鶴さんと被りますよ。 (3月29日 23時) (レス) @page46 id: 12fd651767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モクレン | 作成日時：2024年3月12日 15時
