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朝の7時に目が覚めた。今日はローレンよりも早く起きたので、あどけない寝顔を眺めてから、名残惜しいながらも布団の温もりを手放しキッチンへ行く。
冷蔵庫の中から卵を取りだし、フライパンを準備して火をつけた。今日は洋食の気分だ。食パンあったかな、と戸棚を漁る。
焼いたり切ったり色々して、もうすぐ朝食が完成するとなったころで密かに足音が聞こえた。身支度を整え終えたのだろう。
「おはよう、ローレン。」
「ん、おはよ。A。」
まだ少し眠たげな顔をしながらのそりのそりとこちらに歩いてくる。キッチンにたっている私の後ろから腕を回して手元をのぞきこんでくる。
「今日の朝ごはんなに?」
「今日は〜...スクランブルエッグとサラダとトースト!」
「マ?俺今日洋食の気分だったからぴったりやん。」
「んふ、わたしも。」
運命かもしれん、なんて真面目な顔をして言ってくるのをスルーして、こんがり焼けたトーストをお皿の上にのせる。こおばしい香りがふんわりと広がった。
「はい、運ぶから手伝ってくださーい。」
「どれ持ってけばいい?」
「これとあっちのお皿!」
「おっけい。」
2人仲良く食卓に座り、いただきますと言ってから朝食に手をつけ始める。
「まってめっちゃ美味い。」
「ふふ、ありがと。」
みるみるうちに減っていくお皿の上を眺めながら、自分もゆっくりと食べ進め、ちらりと時計を見ると8時前だった。
「ローレン、そろそろ時間じゃない?」
「え、ほんとだ。」
トーストの最後の一欠片を口に放り込み、椅子の背もたれにかけてあった部隊の上着を羽織ろうとするローレンに、今日は遅くなりそう?と声をかける。
「んー、治安次第やね。7時くらいに帰りたくはある。」
「じゃあご飯の用意しとくね。」
「頼んます。」
振り返った彼の目はもう仕事モードに入っており、先程の眠たげな瞳が嘘かのようにシャキッとしていた。切り替えの早い男だ、ほんとに。
見送るために、玄関へ向かうローレンの後ろについていく。
「じゃあ、いってきます。」
「うん、いってらっしゃい。」
ローレンの頭に手を伸ばし、口付ける。頬と、唇。俗に言う行ってらっしゃいのキスだ。私が終わったあとは、ローレンも同じように繰り返す。
「やる気出るわマジで。」
「もう...気を付けてね。」
彼が今日も無事に帰ってくることを願って、大きな背中を見送った。
連写がえぐいローレン【切り抜き】【ローレン・イロアス】→←奥さんへの不満を話すローレン【切り抜き】【にじさんじ】
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雪乃華(プロフ) - あさん» お知らせありがとうございます。しばらくの間パスワードをかけさせていただきます…! (12月30日 21時) (レス) id: 793fca1557 (このIDを非表示/違反報告)
あ - @ 17FF8dYbx539047 という方がいま界隈で晒し行為してるみたいなのでパスワードなどの対策お願いしたいです😭🙏 (12月30日 21時) (レス) id: 1be3e55809 (このIDを非表示/違反報告)
????(プロフ) - マジで完結おめでとうございます‼︎😭😭lrnの小説自体少ないにも関わらず、楽しい小説ありがとうございました‼︎ (11月10日 4時) (レス) @page50 id: f2ebaa7bc8 (このIDを非表示/違反報告)
すいさい - 雪乃華様のlrnの再現度凄すぎて...本人の声が聞こえるんですが....😭😭いつも楽しく拝見させて頂いてます🤝🤝 (10月30日 22時) (レス) @page9 id: fca39fd98f (このIDを非表示/違反報告)
紫月とと - ほんとにlrnのお話少なすぎて諦めてたところでこのお話を発見したのでlrnの雰囲気、口調がそのまんますぎて感動しました……🥹 日常のゆるゆるとした雰囲気もあって大好きです これからも更新待ってます🫶🏻🙇♂️ (10月25日 19時) (レス) @page44 id: b34c830f5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪乃華 | 作成日時:2023年8月13日 22時