私の救世主は涼太先生でした。2

2年後 ページ28

涼太が姿を消してから2年が経った。





とはいえ、私は毎日涼太を目にしている。









ア｢おはようございます。
今朝のニュースは話題沸騰中の片寄涼太さんのインタビューからお伝えします。｣


亜｢また出てるのか。｣









涼太はあれから歌手になり、瞬く間に有名になった。

どんどん遠い存在のようになっていき 嬉しくも少し悲しい複雑な気持ちでいっぱいだ。









ア｢さて、片寄さん。昨日 新曲を発表されましたよね？今日はその曲の見どころを教えて欲しいのですが...｣


涼｢そうですね。この曲はある人を思い浮かべて僕が作詞した曲なんです。｣


ア｢この曲はラブソングとお聞きしましたが...｣


涼｢えぇ。愛する人です。｣


亜｢え、ちょっ...｣


『...』


涼｢もう長い間会っていませんが...僕には今でも愛してやまない人がいます。｣









涼太...それは私だと思っていいの？


それとも、他の女性？
仕事で何週間か会えてない恋人とか？









ア｢詳しいことをお聞きしていいですか？｣


涼｢はい。僕は当時、教師をしていました。
彼女はその時の生徒で、僕は彼女に特別な感情を抱いてしまった。

でも周りの目もありますし、中途半端な関係は嫌だったんです。だから僕は彼女から距離を置いた。 ｣


亜｢やっぱり...Aのことだな。｣









どうして？なんで今さらこんなこと言うの？









涼｢僕は彼女にたくさん幸せもらった。
だから今度はその分、僕が誰かを幸せにするんだって思わせてくれたんです。｣


ア｢なるほど。そうだったんですね。｣









私はもうすっかり遠い存在になってしまった涼太を画面越しに見つめながら家を出た。

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