伝言 (ルフィ) ページ5
いつものようにルフィが船首で風を感じながら景色を眺めているときだった。
ふと私はあることを思い出し、彼のように船首に行く勇気はないので下からルフィを呼びかけた。
『ルフィ！』
「ん！なんだA？」
『確かめたい、っていうか聞きたいことがあるの』
「そうか！ならお前もこっち来いよ！」
自分の隣に来いと船首を叩くルフィの誘いを受けたが、あんな1歩踏み外せば海に真っ逆さまに落ちる場所に行きたくない。
首を振って拒否してみるがルフィに通用するわけがなかった。
「いいからこっち来てみろって！」
『いやほんっとに勘弁し______』
ルフィは私の声が聞こえていないようで、気づけば私の腰に手を巻き付けて私の制止の言葉も聞かず船首に私を引っ張った。
恐る恐る下を見ると深い深い海が見える。その高さに悲鳴にならない声を上げて慌てて壁にぴったりと背中をつけた。
「どうだ？きもちーだろ！！」
『っ、う、うん···』
確かに風は気持ちいいし、海は綺麗だしルフィが此処を特等席にする理由も分かる。だが正直今はそれどころでは無い。
落ちたらどうすんのふざけんな。
「それで聞きてぇことってなんだ？」
なぜだろう。無性にこの屈託のない笑顔を私に向ける船長をぶん殴りたい。
そんな気持ちを抑え込んで、私は引き攣った笑顔で話を切り出した。
『ルフィってお兄さんいる、よね？』
「おう、いるぞ！なんでだ？」
『そのお兄さんって、エースであってる？』
「なんで知ってんだ？！エースと知り合いなのか！？！？」
エースという名前を出しただけで瞳の色を変えたルフィの勢いに気圧されながら私は頷いた。
『し、知り合いっていうか私が旅してるときに偶然出逢って···』
「それで！？」
『そ、それでエースに伝言頼まれて···』
「伝言！？なんだ！？」
『え、えと···”はやくこい、海賊の高みへ”』
伝言を伝えた途端、興奮でうるさかったルフィが黙り込んでしまった。
その言葉にどんな意味が含まれているのか私にはさっぱりだが、ルフィを黙らせてしまうほどの重みがあるのか、と少し驚いた。
『え、ルフィ？大丈夫？』
暫く黙り込み顔を伏せたままのルフィが心配になって声を掛けると、彼は徐に立ち上がった。そして何かを決意したように突然拳を高く突き上げた。
「海賊王に、俺はなるｯ！！！」
(···なんで突然決意表明？)
(待ってろよエースｯ！)
(人の話聞けよ)
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柏餅 - 海軍でめっちゃ面白いし夢主がプライド無さすぎるのが好きすぎますwww！ (11月16日 16時) (
レス) @page13 id: c21f6abdfc (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ。(プロフ) - あっう、嘘！！更新がっ！！とてつもなく嬉しい…この作品めちゃくちゃに好きで好きで！！通知がきたときめっちゃ感動しました…。無理をしないようゆっくりでいいので更新待ってます！！ (2022年9月19日 19時) (レス) @page13 id: 7eea0ab4f7 (このIDを非表示/違反報告)
エサエ - めっちゃ感動した〜ヽ(；▽；)ノ (2022年2月28日 22時) (レス) id: eaea65edbb (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - もがみさん» 間違えてレスをしてすみません。初めまして！とっても素敵です！高評価しました！知ってるアニメは何ですか？ (2021年10月7日 14時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 十六夜さん» もう一つのｐｃがしました。初めまして！とっても素敵です！高評価しました！知ってるアニメは何ですか？ (2021年10月7日 14時) (レス) @page1 id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もがみ | 作成日時：2019年12月12日 5時
