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そう叫んだ直後、前を走る二つの影の目の前に大きな氷柱が立ちはだかる。
二人は逃げ道をなくし一気に袋小路状態。
そんな彼らに私はゆっくりと近づいた。
「来るな！」
と、体が大きい方(髪がボサボサの方)が叫んだ。
と言われてもここで帰るなんて馬鹿なことはしない。
『ねぇ、なんで君たちは教会を覗いてたの？』
「…。」
「…。」
『黙りならさっきのやつもう一回お見舞いしてあげてもいいけど。』
我ながら悪魔のようである。
その言葉に二人はビクッと肩を揺らした。
あれだけ威勢を張ってても所詮はまだ子供だ。
怖くないはずがない。
『何てね。
私からは君たちに危害を加えるつもりはないよ。』
と、戦意がないことを示すために両手を頭上でヒラヒラと振る。
それを見て彼らはホッと肩の力を抜いた。
『それで、教会の窓からこっちを覗いてた理由を教えてくれる？』
「…ただお腹が空いたからだ。」
あら、意外と素直。
「俺たちはここに捨てられてからもう一週間は何も口にしていなかった。
今にも倒れそうな状態でさまよってたら、あの教会を見つけたんだ。」
と、ちょんまげの子は教会の方を指で示す。
餓死寸前であの速さとは…。
只者じゃなさそう。
『OK。大体の事情は分かったから、一先ず教会に行こうか。
すぐにご飯の用意するね。』
「「？！」」
二人は目を丸くして驚いた。
何故…？←
「何で身元も知らない俺たちを匿うんだよ。」
「こんなことしてもお前には何の得にもならないだろ。」
この子もあの子たちと同じ。
周りには損得で動いている大人ばかりだったんだ。
だから私のやることの意義が理解できないのも無理はない。
私は彼らと視線を揃えるためにその場にしゃがみこみ、ニコリと笑った。
『これ答えるの何回目かな…。
何度でも言うけど、私はあなた達に笑ってほしいからそうするの。
得とか損とか関係なくね。
まあ、これも昔のことに関係してくるんだけど、それは後々話すよ。
罪滅ぼしとでも思ってもらって大丈夫。
だから一緒に来てくれる？』
再びニコリと笑うとつられて二人もふにゃりと笑った。
やっぱり子供は笑顔が一番輝いている。
続く (更新停止中)
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みょみょ(プロフ) - めっちゃすきです（（ (2022年8月24日 15時) (
レス) @page9 id: e964d8a7a2 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - はじめまして〜 この作品めちゃめちゃ好きです！こんな素晴らしい作品をありがとうございます‥！ 更新頑張ってください！ (2022年4月25日 1時) (レス) @page9 id: 8c72dc4e20 (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - 氷雪利さん» そんなに楽しみにして頂いていたとは(´；ω；｀)続編頑張ります！！ (2022年1月27日 16時) (レス) id: 9b397e807b (このIDを非表示/違反報告)
氷雪利(プロフ) - 更新待ってました！続き楽しみにしてます！ (2022年1月25日 7時) (レス) @page9 id: 97d3b05e39 (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - まるさん» そこまで細かく見ていただけるとは(´；ω；｀) これからも無理しない程度に頑張ります笑笑 (2021年9月1日 16時) (レス) id: 9b397e807b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこもち | 作成日時：2021年6月26日 8時
