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「わぁ…。」
街に出た途端、賑わう人達に驚きを隠せないマチ。
するとそそくさと私の背中に隠れ出した。
『マチ、どうしたの？』
「い、いや…。」
人混みが慣れていないから落ち着かないのだろうか。
まあ実際私も転生してきたばっかの頃は慣れなさすぎて何度テンパったことか。
そんな彼女の気持ちを汲み取り、私はマチを抱き抱えた。
左腕で彼女の体重を支え、右腕で彼女の落下を阻止するため体に優しく添える。
「ちょっ…！」
『これならすぐ近くにいるし安心でしょ？』
「ま、まあ…。」
満更でもない彼女の顔を見て満足した私は早足で人混みを抜けていった。
「何でそんなに急いでるの？」
『マチも長居すると気分が落ち着かないでしょ？
私も同じだから早く買い物済ませてどこかでお茶しようかなって思ってさ。』
「女子会…？！」
『あははっ、確かにそうとも言うね。
何？クロロの本でも借りたの？』
「うん。簡単な本だけだけど…。」
『それを継続させることが大事だからね。頑張れ。』
「うん！」
『あ、お店に着いたよ。』
「大きいね。」
『まあどこもこのくらいだよ。
今日の夕飯は何にしようか…。』
「カレーがいい！」
『よし、マチのリクエストに答えてカレーにしようか。
夕飯作る手伝ってくれるかい？』
「もちろん！」
『ありがとう。
それじゃあ買い物済ませてくるからお店の入り口で待ってて。』
「アタシもお店に入りたい。」
『この店は子どもは入店禁止なんだよ。
その代わり食材がものすごく安いんだ。
分かってくれるかな？』
マチは分かりやすく肩を落とした。
「Aがそこまで言うなら…。」
『ありがとね。それじゃあ急いで済ませてくるよ。』
と、私は店の中に消えていった。
その背中を寂しそうに見つめるマチには気づかずに…。
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きなこもち(プロフ) - ひぃさん» ありがとうございます！更新頑張りますヽ(´▽｀)/ (2021年5月29日 6時) (
レス) id: 9b397e807b (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - 出てくるメンバーが可愛いくて、でも真面目？な雰囲気の話もあって、めっちゃ面白いです…！続きの更新が楽しみです！ (2021年5月28日 18時) (レス) id: 21a845e247 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこもち | 作成日時：2021年5月4日 10時
