怖いんだってば【東海オンエア】

黒い二人組参上 ページ43

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洋服ブランドのイベントモデルの仕事の打ち合わせでその日は一日を東京で過ごした。一人で東京に来るのは実は初めてでいつもは誰かしらが付いてくるからなんだか優越感

夜ご飯は約束があり、指定の店へ行くとそこには既に二人は到着していていつの間にか真っ黒になった二人姿に驚く、無人島行ってたんだっけ



『トミーもカンタくんも久しぶりだね、黒っ』
「あ、来た来た お疲れ」


トミーが隣の席を空けてくれてそこに腰かける。向かい側にはなんか少し逞しくなったカンタくん、久々に会う水溜りボンドは少し見ないうちに二人とも少し大人びていた気がした。

とりあえずトミーはビールを頼んで私とカンタくんはレモンサワーを頼む。
トミーが「カンタ酒飲むの？」と心配そうにしていたけどカンタくんは「俺だってたまには」と口を付けたけどほんの少しだけ飲んで苦い顔をした後、気まずそうにレモンサワーを置いた。


「なんかAちゃん、雰囲気変わった？」
「お前それ気がある相手に彼氏出来たか聞くためのやつだぞ」
「そんな事ないだろ」


カンタくんは私のことを「Aちゃん」と呼ぶ。ちゃんを付けて呼ばれるなんて高校以来なかった気がして少しだけ恥ずかしくなるけどカンタくんらしい。 私がカンタの事をくんをつけて呼ぶ理由もそれだ、対等で居たい


『彼氏なんて出来ないよあんなヤツらといたら』
「運の尽きだね、残念だよ」
『否定してくれないと困る、わたし一生独身は無理』
「好きなやつはいんの？」
『...えー、』

言葉に詰まって、手元のレモンサワーを口に流し込む。彼のことを、としみつのことを好きだと気付いてからそこまで日が経っていない。本当に男の人として、恋愛感情で好きなのかまだハッキリしていなくてモヤモヤしたままだった。

ここでハッキリするべきなのか、


「っえ、いんの？俺らの知り合い？」
『うーん、.....うん？、え』

向かい側に座ったカンタくんがあまりにも興味津々な子犬の顔で見てくるから驚く。キミ純粋キャラじゃないの？この話題のってくるんだ、へえ。

『いやまだ好きとか分かんないけど、』
「けど？」
「カンタお前、前のめり過ぎるだろ」

「...としみつ」と2人に聞こえる最低の音量で言うとカンタくんは「えーーーー！！！！」と目を丸くさせた、元々丸いか。対照的にトミーは「あー、そう」とニヤニヤしてビールを一気飲みした。

そこから2人の怒涛の質疑応答がはじまる。
...あぁ、言わなきゃよかったかも

弁が立つこと。→←｢やっと気付いた？｣

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