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ソフトクリームが溶ける前に ページ27





「オレ抹茶にしよ」
『んー、じゃあ栗』
「まじ?マニアック〜」

へ?と思ってからすぐに気づいた。実は私の大好物は昔からずっと変わらずに、栗。それはメンバー皆が知っている事でコンビニで栗の新商品菓子を見つけるとてっちゃん辺りからメッセージが来るほど。 自然に話せるようになった(と思っている)反面、こういうふとした所で今までの壁が目に見えてしまうのが寂しかった。

こんな思いをするのも、初めてだった


ソフトクリームのある売店の中には私達の為にあるかのような広いイートインスペースがあってそこに二人で向かい合って座った。私がカメラを持ってとしみつに焦点を合わせる 「いただきます」と小声で言った後 小さくソフトクリームを掲げた

「うんま〜〜」

スプーンを使って器用に食べ進めていくとしみつを見てカメラを固定して私もアイスにかぶりつく。最近甘いものを控えめにしていたせいか大好きな味が更に美味しく感じた、幸せ

「どう?」
『んま』
「そ」

冷房が寒いくらいに効いたこの部屋で アイスが溶けることなんて無いのに二人で夢中になってアイスを食べた 虜になってしまったように、人気な理由も分かるな、なんて思った。

にしてもここの冷房は効きすぎなのではないか、アイスのお陰でお腹も徐々に冷えてきて すっごく寒い。

でもきっと外に出ればこのソフトクリームも一瞬で溶けてしまうしこの売店から車の距離が遠すぎる、きっと無理だ。としみつはシャツを羽織っているからきっと寒さには平気だと思う。外でアイスを食べたいなんて鬼のような提案をするのも申し訳ないな、なんて考えていた私は無意識に腕をさすっていたんだと思う。

ソフトクリームに夢中だったとしみつがこちらを向いた。

「寒い?」
『ん、大丈夫』


「外出る?」と聞かれたけど『アイス溶けちゃうよ』と理由を付けて我儘を言った。こんなに贅沢で美味しいソフトクリームを無駄にする訳にはいかないし、きっととしみつに初めて我儘を言ってしまった

今までアイスに向かっていた鋭い視線が私に移り変わった。怒られる、と 今日としみつと居て初めて彼を怖いと思った。 いつもとしみつがキレる時に湧き上がる感情と同じだった。


だけど、としみつは私の予想とは裏腹に唐突に立ち上がったのだった。

彼の持論は世界を救う→←石川上陸



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まりこ - 移行まだですかー!笑笑 ずっとまってます… (2019年3月12日 2時) (レス) id: 433cc2ff51 (このIDを非表示/違反報告)
タルヒ(プロフ) - このゆったりとした雰囲気すごく好きです!主人公が謙虚なのも好感!更新楽しみです。頑張って下さい! (2018年12月23日 10時) (レス) id: d9b43e6eea (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - コメント失礼します!続編ありがとうございます!とても楽しみにしてました^ ^ (2018年12月9日 0時) (レス) id: 3c35cfd113 (このIDを非表示/違反報告)
みずれ - コメント失礼します!いつも楽しく読ませていただいています。そして、あっていたらすみませんが、「私たちの高校時代」のお話で、てつやの元カレになってしまっています。m(__)mあっていたらすみません!これからも更新楽しみにしています! (2018年9月30日 12時) (レス) id: a68df7c0fe (このIDを非表示/違反報告)
菖蒲 - 初コメ失礼します!とても面白くきつもキュンキュンさせてもらっています!(小並感)これからも更新楽しみに待っています! (2018年8月28日 17時) (レス) id: 07dc2dc5de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なぁちゃる | 作成日時:2018年7月20日 23時

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