十話 ページ11
｢わぁ、これは驚いたなぁ！あの方と瓜二つだ｣
｢髪も目も同じだ！素敵だねぇ｣
｢あの御方から随分血を貰ったんだね！どうして子供姿をしているんだい？｣
目の前の小さな女の子は指をくわえ首を傾げる。
純粋無垢な目でこちらをまじまじと見つめる。
｢きらきら！｣
そして、俺の瞳を指さし目を輝かせた
｢んー？俺の瞳かい？珍しいだろう虹色なんだよ｣
｢もっと近くで見せてあげよう！おいで｣
抱きあげようと手を伸ばすと、女の子の身体が持ち上がる。
｢…童磨か｣
わぁ！血管が浮き出てらっしゃる怖いなぁ
女の子に手を振ると無限城の床に正座をする。
｢いやはや、ご無沙汰しています！｣
｢どうしました？また鬼狩りの柱でも？｣
｢黙れ。誰が喋って良いと言った｣
あの御方の腕の中で女の子は俺に向かって手を伸ばしている。
いや、正しくは俺の瞳かなぁ
気に入ってくれたなら後で1つあげよう
｢私が帰るまでこいつの面倒を見ていろ｣
｢不本意だがお前は暇だろう｣
｢あははは！酷いことをおっしゃるなぁ！｣
｢その子は何という名の鬼です？そんなに血を差し上げたならかなり気に入って…｣
｢私の娘だ｣
あの御方が床に下ろすと、女の子は突然後ろに隠れた。
小さな手が白いズボンを強く掴んでいる。
｢なんと！道理で似ている筈だ！まさか貴方様にご令嬢がいらしたとは！｣
｢言っておくが、女だからと言ってこいつを食うな｣
｢こいつはまだ成長する。現段階で下弦の鬼に匹敵する力がある｣
そう言って屈むと、無惨様は女の子の頭を撫で、琵琶の音と共に消えた。
｢わぁ、君はあの御方の子供だったのかぁ！｣
｢名前はなんて言うの？俺は童磨、上弦の弐…って言ってわかるかな？｣
女の子は目を丸めたまま固まっていたが、ずぐに目にいっぱいの涙を溜め声を上げて泣き出した。
｢あぁ、大丈夫かい？置いていかれて寂しいだろう？可哀想に。俺が遊んであげよう！おいで｣
｢それともこの目を片方あげようか？すぐに再生するからね。さっき興味がありそうだったろう｣
女の子を抱き上げ、歌いながら背中をさする。
｢ゆびきりしましょう、やくそくしましょう♪｣
｢…あれ、何だったっけなぁ｣
｢歌詞が毎回違うから迷うよ参ったなぁ。これで子供は泣き止むと思うんだけど｣
大泣きする女の子をあやしながら、俺は無限城の一室へ足を運んだ。
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(ねこたん ・∇・ - 「私を見下せたのがそんなに嬉しいか」にツボってます(( (2月25日 21時) (
レス) @page4 id: f02fa02e3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 無惨と夢主が微笑ましすぎてつらい、気付かないうちに口角が釣り上がってしまいました！ (2月18日 23時) (レス) @page43 id: e2553842fc (このIDを非表示/違反報告)
黒蝶(プロフ) - 皇帝の一人娘みたいな感じがあって好き (2022年8月9日 19時) (レス) @page5 id: 59c4260589 (このIDを非表示/違反報告)
おむれつ(プロフ) - 茨の谷の第二王子さん» 鬼滅の刃の漫画を拝読させていただいた際に鬼舞辻無惨が自らがいる場(無限城や遊郭など)では名を呼ばれても呪いを発動していないシーンが見受けられましたので、本作もそのようにさせ頂きました (2022年2月16日 21時) (レス) id: b911301b3c (このIDを非表示/違反報告)
おむれつ(プロフ) - 星さん» ありがとうございます！返信遅れてしまい誠に申し訳ありませんでした！これからも頑張って更新させていただきますので何卒よろしくお願いします！ (2022年2月16日 21時) (レス) id: b911301b3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もきゅもきゅ | 作者ホームページ：http://mokyumokyuuu
作成日時：2019年12月27日 21時
